トルコ人記者が明かすポドルスキ移籍の舞台裏――。性格は日本に馴染みやすい?

2017年03月03日 カーン・バヤズツ

そのキャリアはJリーグでも史上最高の部類に入る。

複数のメガクラブを渡り歩き、代表キャリアも華々しいものがあるポドルスキ。その経歴がJリーグの歴代助っ人の中でも屈指であることは言うまでもないだろう。 (C) Getty Images

 ついにルーカス・ポドルスキのヴィッセル神戸入りが決まった。
 
 ここ数か月、トルコでもこの31歳のストライカーがガラタサライから神戸に移る可能性について囁かれていたが、今週火曜日の2月28日に報道が一気に沸騰。ベジクタシュとのイスタンブール・ダービーに敗れた(●0-1)翌日、ポドルスキがガラタサライとの契約を解消して即座に神戸へ移ると、スポーツ紙『フォトマチ』が伝えたのだ。
 
 この媒体は飛ばし記事が少なくないため、鵜呑みにはできなかったが、ほどなくしてより信頼できるスポーツテレビ局『NTVスポル』が、神戸とポドルスキが個人条項で合意したと報じた。
 
 そして3月2日、ヴィッセル神戸とガラタサライが公式に今シーズン終了後の移籍を発表。移籍金は260万ユーロ(約3億1200万円)と明かされた。
 
 ポーランド生まれの元ドイツ代表のキャリアは、Jリーグ史上最高の部類に入る。
 
 ワールドカップは2014年のブラジル大会で頂点に立ち、その前の2大会はいずれも3位(2006年のドイツ大会は最優秀若手選手)。スイスとオーストリアで開催されたEURO2008では準優勝の成績を残している。クラブレベルではケルン、バイエルン、アーセナル、インテルなどを渡り歩き、バイエルンでブンデスリーガと国内カップ、アーセナルではFAカップ、昨シーズンはガラタサライでも国内カップを制覇している。
 
 ただし、今シーズンは膝の負傷で出遅れ、その後も太腿にも怪我をしたこともあり、ここまでリーグ戦で15試合で4得点にとどまっている。その姿は覇気に欠け、ファンやメディアから批判されることもしばしばある。
 
 しかし、ポドルスキの気持ちも分からなくはない。
 
 2015年夏に3年契約で加入した時には、このチームでもチャンピオンズ・リーグ(CL)に出場することを目標に掲げていたが、昨シーズンのリーグ戦で6位に終わって出場権を逃したばかりか、クラブがファイナンシャル・フェアプレーに抵触したことにより、仮に今シーズンを上位で終えても、来シーズンは欧州カップ戦に出場できないのだ。
 
 ゆえに今回の神戸移籍は、彼に新たなモチベーションを与え、残りの日々では気持ちを入れ替えてトルコで有終の美を飾ろうとするのではないだろうか。

次ページ笑顔を絶やさないナイスガイ。日本にも積極的に馴染もうとするだろう。

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