【浦和】痺れた興梠の美技。“あのチャンスメイク”こそゴールラッシュにつながるきっかけ

2017年03月01日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

反省点も口にしたけれど…。

前線で起点となった興梠。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

[ACL・2節]浦和5-FCソウル/2月28日/埼玉
 
 ゴールラッシュの口火を切ったのは、1トップの興梠だった。9分、マーカーとの1対1を制して裏に抜け出すと、右サイドからゴール前に最高のクロスを送り、武藤の先制弾をお膳立て。その流れるようなチャンスメイクこそ、赤いビッグウェーブをもたらすきっかけだった。

【ACL浦和対FCソウル PHOTO】前半に5得点を挙げ、FCソウルを破る!
 
 興梠自身は「武藤が良いところにいて、上手く決めてくれた」と謙遜するが、武藤からすれば「良いボールをくれた」となる。ちなみに、チームの3点目(宇賀神のダイレクトシュート)、4点目(駒井の右足シュート)も、その起点となったのは興梠だ。
 
FCソウルは昨季ACLのベスト16で敗れた相手で「リベンジマッチ」と煽られたものの、興梠に気負いはなかった。実際に対戦してみると、「昨季より怖さはなかった」。変なプレッシャーを感じることなく、「レッズが規律をしっかりと守って、自分がやるべきことをやったから5点も取れた」のだ。
 
ただし、「前半はパーフェクト」だったが、「力を使ってしまった分、後半はなかなか良い形ができなかった。もうちょっとペースを考えるというか、テンポを変えられたら良かった」と反省も口にしていた。
 
確かに後半の失点は余計だった。後半アディショナルタイムでの失点だっただけに、後味の悪さも残る。
 
とはいえ、前半だけで5ゴールという結果は申し分ない。「決めるべきところで決められたのが一番良かった」と興梠も言うように、むしろ理想的な展開だった。
 
その理想的な流れを作り出したのは他でもない、興梠慎三だった。
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