【岩本輝雄のオタクも納得!】新システムの仙台がさらに手強いチームになるためには?

2017年02月28日 サッカーダイジェスト編集部

大卒ルーキーの永戸は今後が楽しみな選手だね。

札幌を1-0で下して幸先の良いスタートを切った仙台。スタメンを飾った大卒ルーキーの永戸(2番)には可能性を感じた。今後が楽しみな選手だ。(写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ開幕戦]仙台1-0札幌/2月25日(土)/ユアスタ
 
 まずは、札幌について触れると、まだ1試合を終えたばかりだけど、J1では厳しい戦いを余儀なくされそうだ。
 
 J2時代はすごく良いサッカーをしていたと思う。ポゼッションができていたし、都倉という確固たる前線の軸もいる。今季は監督も変わらず、継続路線でJ1に挑むチームに期待はしていたんだけど、ひとつ上のカテゴリーでは自分たちの持ち味を十分に発揮できていなかった。
 
 スコアこそ1-0で、ゴールを奪うチャンスはあっただけに"惜しかった"という印象があるかもしれない。でも、仙台が前半の決定機を確実に仕留めていれば、完敗していた可能性も十分にあった。
 
 特に気になったのは、CBが相手のプレッシャーを受けると、後ろからのビルドアップがままならなかったこと。あとは、都倉を抑えられると、その他の選択肢が少なく、攻撃が手詰まりになっていた。彼ひとりに頼らない新たな攻撃パターンをいくつか増やしていったほうがいいと思う。
 
 一方の仙台は、慣れ親しんだ4-4-2から3-4-2-1にシステムを変更。新たなスタートを切ったなかで、目を引いたのが左ウイングバックの永戸だ。
 
 大卒ルーキーで、さっそく開幕スタメンを飾ると、スピードを武器に左サイドで存在感を放ち、対面のマセードとの勝負はほとんど負けていなかった。縦に抜けてチャンスメイクするだけでなく、カットインしてからシュートも放つ。伸びしろを感じさせるパフォーマンスで、彼自身も確かな手応えを掴んだんじゃないかな。今後が楽しみな選手だと思う。
 
 逆に、右サイドの菅井があまり目立っていなかった。攻撃力のある選手だけど、おそらく永戸とのバランスを見ながらプレーしていたんだと思う。彼はゴールの嗅覚もあるから、もっと前に出て行けるようになると、左右からより脅威に与えられるはずだ。
 
 もっとも、ウイングバックを配置するシステムである以上、両サイドから仕掛けられるのが理想だけど、それには最終ラインからの配球が鍵を握ると見ている。

【仙台 1-0 札幌 PHOTO】石原のゴールで仙台が開幕戦勝利を飾る!

次ページ最終ラインからのサイドチェンジを多くしたほうがいい。

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