【徳島】”超大物助っ人”のWニコラがJリーグに革命を起こす!?  

2017年02月23日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

練習試合では新潟に6-0、富山に4-1とチームは快勝。「日本に馴染むのが早い」とセルビア人助っ人に、指揮官も手応え。

徳島に今季加入したセルビア人助っ人。左がヴァシリェヴィッチ、右がアシチェリッチ。いずれもファーストネームはニコラだ。写真:小倉直樹・徳島ヴォルティス

 2017シーズンのJ2リーグが今週末の2月26日(日)に開幕する。注目のJ1昇格争いで、ダークホースと目されるのが徳島ヴォルティスだ。
 
 今季はオビエド大でスポーツ科学の博士号を取得したスペイン人のリカルド・ロドリゲス新監督が就任。その指揮官の下、注目されるのが新たに加入した、ふたりのセルビア人助っ人だ。
 
 FWの196㌢ニコラ・アシチェリッチ、DFの191㌢ニコラ・ヴァシリェヴィッチ。最前線と最後尾に、超大型のふたりを据える布陣を模索している。
 
 ストライカーのアシチェリッチのニックネームはロッキー。『サッカーダイジェスト・Jリーグ選手名鑑』の「もしもサッカー選手でなかったらやりたかった仕事は?」の問いに、「ボクサー」と回答するほどの武闘派だ。
 
 一方、ヴァシリェヴィッチは最終ラインの新たな要として期待される。コミュニケーションをとるのが大好きで、日本の環境にも早くから積極的に馴染んでいる。
 
 ちなみにメンバーや得点者はすべて非公表だが、徳島は開幕直前のトレーニングマッチで、2月17日の新潟戦(45分×2本)で6-0と圧勝。さらに21日の富山戦(45分×4本)で4-1と大勝。ほぼ全選手が出場したと見られ、ふたりも順調にフィットしてきているようだ。
 
 俊敏性を生かしてショートパス主体で打開するのが、近年のJリーグの潮流になりつつある。そこにまさに一石を投じるかのような助っ人の補強策。しかも、コンビネーションを重視するスペイン人監督が指揮を執るということで、「パス+パワー」を豪快かつ美しく"一石二鳥"でモノにしようとしているかのようだ。その欲張りなところも、またクラブの魅力と言える。
 
 リカルド・ロドリゲス監督はふたりのニコラ="ダブル・ニコラ"のフィット具合について、次のように手応えを得ていた。
 
「ふたりとも明るくオープンな性格で、日本の環境に馴染むのがとても早かった。だから、開幕後もサッカーの面でも順応していけそうだ」
 
 そして指揮官は「ポゼッションを高めて試合を支配することで、勝利の確率は上がる。そのようなスタイルを確立し、攻撃的なサッカーを展開していく。(昇格プレーオフ圏内の)6位以内に入るのはノルマ。そのうえで自動昇格をにらみ、必ずJ1昇格を果たす」と目標を語る。
 
 鳴門の渦のように鮮烈かつ豪快に――。2017年シーズン、徳島が独自のカラーでJ2の主役の座を狙う!

文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
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