【鹿島】ビッグセーブ連発の新GKクォン・スンテ「これからが本当に楽しみ」とさらなる活躍に自信

2017年02月22日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

驚異的な反射神経で二度のピンチを救う。

絶大な存在感でゴールを死守したクォン・スンテ。試合を重ねるごとにパフォーマンスは向上しているが、本人は「もっともっといける」と語る。本領発揮はこれからのようだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 ホームで迎えた蔚山現代とのACL初戦で、リーグ王者の鹿島はエースの金崎夢生、新背番号9の鈴木優磨のゴールで2-0の勝利を掴み取った。

【ACL PHOTO】 鹿島2ー0蔚山 金崎が先制、鈴木もダメ押しの2点目を決めて鹿島が完勝
 
 攻撃陣の活躍が際立つゲームではあったが、"ゼロ"で抑えた守備陣、とりわけGKクォン・スンテのハイパフォーマンスがなければ、盤石の完封勝利もなかっただろう。
 
 少なくとも、二度の決定的なピンチを見事なセービングで防ぎ切ってみせた。
 
 一度目は、33分の場面。FKをゴール前に放り込まれ、チョン・ジェヨンに決定的なヘディングシュートを打たれるも、身体を倒しながらストップ。キャッチはできなかったが、弾いたボールはポストに当たって転がり、味方がクリアした。
 
 驚異的な反射神経で事なきを得たが、本人は課題を口にする。
 
「自分としては、惜しかった、というところですね。カシマスタジアムでのゲームは今回が初めてで、ピッチ状態もそこまで把握できていなかった。ポストに当たってくれましたけど、弾くところでミスがありました。もっとしっかりと弾いて、セカンドボールを詰められないような止め方をしなければ」
 
 二度目は、65分の場面。金崎のゴールで先制した直後、全北現代時代のチームメイトだった相手の10番、イ・ジョンホにエリア内で強烈なシュートを浴びたが、これも確実に両手で止めてみせた。
 
 決められていてもおかしくないシーンだった。しかし、気迫でゴールを死守する。
 
「相手との駆け引きもあったなかで、なにがあっても、どんなボールでも止めなければいけないという気持ちでした」
 
 その他でも、ハイボールの処理はほぼパーフェクトで、最後方からチームに安心感を与え続けていた。
 
「試合をやればやるほど、身体もでき上がってくるはず。さらにチームに貢献できるように頑張っていきたい」
 
 Kリーグで3年連続ベストイレブンに選ばれた実力は伊達じゃない。昨季は全北現代でACLを制し、アジアの戦いを熟知する。早くも絶大な存在感を見せているクォン・スンテだが、本領を発揮するのはこれからだ。
 
「まだまだ、自分の中では足りないと思っています。これからが本当に楽しみ。もっともっといける」
 
 蔚山現代戦の完封劇はまだまだ序の口と言わんばかりの、自信に満ち溢れた表情を残して、新守護神はミックスゾーンを後にした。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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