インテルのガビゴールがついに初ゴール!「みんなにディナーを奢りたい」

2017年02月20日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

大先輩ロナウドと同じボローニャ戦で達成。

6試合目でインテル初ゴールを挙げたガビゴール。シーズン後半戦のキーマンとなりそうだ。写真:Alberto LINGRIA

  待ちに待った瞬間だった。
 
 0-0で迎えた81分、インテルが攻勢に出る。MFエベル・バネガからスルーパスを受けた右SBダニーロ・ダンブロージオが、絶妙のクロスを送り込む。待ち受けていたFWガブリエウは、得意の左足でゴールに流し込むだけでよかった。待望の初得点。背番号96はユニホームを脱いで喜びを爆発させた。
 
 2月19日に開催されたセリエA25節のボローニャ戦。ここ9戦で8勝と好調のインテルだったが、敵の堅守に苦しみ、なかなかチャンスを作り出せない。引き分けに終われば、チャンピオンズ・リーグ出場権(3位以内)を争うローマとの大一番(26節)を前に勢いを削がれ兼ねず、何としても1点が欲しい状況だった。
 
 名前のガブリエウとゴールをもじった"ガビゴール"の愛称を持つ20歳のブラジル代表FWが、MFアントニオ・カンドレーバに代わってピッチに送り出されたのは75分。それからわずか6分で決勝点を叩き出し、インテルに3ポイントをもたらしたのだ。
 
 ここまでは苦難の連続だった。サントスでネイマールの後継者として注目を集め、昨夏に移籍金2950万ユーロ(約35億4000万円)で鳴り物入りでインテルに加入しながら、フランク・デブール前監督時代はわずか1試合(16分間)の出場のみ。「イタリアのサッカーに慣れる必要がある」と、ほとんど出番を与えられなかった。
 
 ステーファノ・ピオーリ政権発足後は、少しずつ出場機会が増えたきたとはいえ、先発はゼロ。点差をつけてリードした"余裕のある場面"での起用がほとんどだった。
 
 だがこの日は違った。初めて、指揮官からゴールをこじ開けるための「切り札」として投入されたのだ。そして、"ガビゴール"で期待に応えて見せた。

「得点はとても嬉しいよ。勝ったことが一番だけどね。チームのみんなに感謝したい。ディナーを奢るつもりだよ」
 
 試合後、20歳のブラジル代表FWはそう喜びを表現した。
 
 ボローニャ戦でのセリエA初ゴールは、インテルで5シーズンに渡りプレーした母国の先達、"怪物"ロナウドと同じ。この偉大なストライカーのように、欧州の地でその名を馳せることができるか。この日の得点がその足掛かりになるかもしれない。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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