【鹿島】鈴木優磨のエースナンバーへの想い。「9番に恥じない選手になりたい」

2017年02月18日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

20歳の逸材はビッグマッチでも大仕事をやってのけた。

途中出場ながら83分に値千金の決勝ゴール。鈴木は改めて決定力の高さを見せ付けた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[FUJI XEROX SUPER CUP 2017]鹿島 3-2 浦和/2017年2月18日/日産スタジアム
 
 2017年のJリーグ開幕を告げるFUJI XEROX SUPER CUP 2017でヒーローになったのは、鹿島アントラーズのFW鈴木優磨だった。
 
 65分に金崎夢生との交代でピッチに入ると、2-2で迎えた83分、後方からのロングボールを浦和レッズの遠藤航の後ろから追い掛ける。そして、遠藤がGK西川周作に出した弱いパスをかっさらい、左足でシュート。ボールはゴールネットに吸い込まれた。
 
 これが決勝ゴールとなって鹿島は勝利。プレシーズンでは5試合で5ゴールと絶好調だった20歳の逸材は、このビッグマッチでも大仕事をやってのけたのだ。
 
 しかし、試合後に取材エリアに現われた鈴木は、複雑そうな表情でまず反省を口にした。
 
「2点取るまで非常に良かったんですけど、自分が出てから2失点して追い付かれた。俺は途中出場が多いけど、初めてのことだと思います。そういう意味では納得いかないですね。さっき(同じく途中出場だった永木)亮太君とも、そういう話をしていました」
 
 とはいえ、もちろん値千金の決勝ゴールという結果には手応えを感じている。
 
「自分はフォワードなんで、結果を出してアピールしたい。そういう意味で今日は点が取れたので良かったです」
 
 主にスーパーサブとして起用されながら、公式戦通算で11ゴールを挙げた昨季の活躍が評価されたのだろう。鈴木はプロ3年目にして、今季からエースナンバーの9番を継承。鹿島ではかつて黒崎比差支、鈴木隆行、平瀬智行、田代有三、そして大迫勇也と主に実力派の日本人ストライカーが背負ってきた。クラブ関係者やチームメイト、そしてサポーターと周囲の期待はかなり大きい。

 本人もそれは重々に自覚しており、この日のゴール後には憧れのクリスチ―ノ・ロナウドを真似たパフォーマンスを封印。ユニホームを引っ張って、胸の「9番」の部分をサポーターにアピールした。
 
「アントラーズの9番は、歴代すごい選手が付けてきたので、自分もそれに恥じないような選手になりたい。これから(ACLやJリーグ開幕戦など)連戦が続くし、11人だけではなく全員の力が必要になると思います。俺は点を取って勝利に貢献したいです」
 
 現在の立ち位置は、この日も2トップを組んだ金崎、ペドロ・ジュニオールに続く3番手。しかし、もちろん満足していない。背番号に相応しい「エース」の座を、鈴木は本気で狙っている。ギラギラとした闘志を持ち続け、今日の大一番でも見せた決定力を発揮し続ければ、今季中にもその願いは叶うかもしれない。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

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