「暴力の祭典になる」とロシアのフーリガン集団が来夏のW杯での暴動を予告

2017年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

FIFA会長が「問題ない」と語った直後に『BBC』番組内で予告。

マルセイユで衝突したロシアとイングランドのフーリガン。この醜い争いが再現されることだけは何としても避けたいところだが……。 (C) Getty Images

 現地時間2月16日、英国メディア『BBC』は、昨年6月行なわれたEURO2016でのサポーター同士の乱闘騒ぎをレポートしたドキュメンタリー番組を放送。その中で、ロシアのフーリガンたちが、「来夏に開催されるワールドカップのロシア大会が暴力の祭典になる」と警告したことを伝えた。
 
 この番組が放送される数時間前に国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、カタールで開かれていた理事会で、「EUROでの一件から学ぶためにUEFAやフランスとは密に情報を共有している。暴動の心配はない」と語ったのだが、会長の思惑とは裏腹に、ロシアのフーリガン集団は暴動を起こすことに自信すら垣間見せたのだ。
 
 同番組でインタビューに応じた彼らは、「あるファンにとってはサッカーの祭典であり、ある奴らにとっては暴力の祭典になる」と発言。さらに、不敵に次のようなコメントを残している。
 
「俺らのような活動に関わる奴らは全員、ロシアでワールドカップが行なわれることを待ち望んでいる。お楽しみの旅行なんてする必要はない。俺たちの敵は当然、イングランド人だ。なぜなら、彼らはフーリガンのご先祖様だからな」
 
 ロシア側がイングランドを標的にする理由は、昨年のEUROでイングランド対ロシア戦が開かれた際、マルセイユの町中で両国のフーリガン団体が衝突し、一部のサポーターが国外退去となっていたからである。
 
 この経緯を踏まえ、ロシアのフーリガンの一人は「100パーセント確実」とイングランドが対抗組織を組むことを予想。「でも、俺たちの仲間は、特殊部隊よりも危険な存在だ」と豪語し、衝突は避けられないとした。
 
 FIFAのインファンティーノ会長は「サッカーを盛り上げよう」と明るく語っているが、『BBC』の報道を見るに、よりいっそうの警備体制の厳重化が必要になりそうだ。
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