「環境適応に苦しんでいる…」不安障害・柴崎岳の近況をテネリフェ幹部が説明

2017年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

当初はウイルス性の胃腸炎と見られたが…。

不安障害を患っている柴崎。新天地テネリフェでさっそく苦しんでいる。写真:DeporPress

 1月31日に鹿島アントラーズからスペイン2部のテネリフェに半年契約で移籍した柴崎岳。昨年末のクラブワールドカップ決勝でレアル・マドリーから2ゴールを奪ったこともあり、その動向は日本もちろんスペインでも小さくない注目を浴びた。
 
 しかし、わずか2日間トレーニングしただけで、胃腸炎が原因と見られる嘔吐でダウン。以降の練習を欠席し、2月13日にはクラブが「柴崎は不安障害の可能性が高いため、心理療法士の治療が必要と判断しました」と発表するなど、心身ともに新天地にフィットしていないことが明らかになった。
 
 その後も、「6キロの激痩」や「ホテルの部屋から一歩も出ない」などネガティブな現地報道が続く日本人MFの近況を、テネリフェでゼネラルディレクター(GD)を務めるビクトル・ペレス・ボレゴが説明した。現地時間2月17日に地元メディア『デポルプレス』が伝えている。
 
 ボスコGDはまず、「柴崎が日本に行く許可を求めてきましたか?」という質問を全面否定。そのうえでこう続けた。
 
「岳は良くなりつつある。ただ、環境の適応には苦しんでいる。疲労からか、(加入直後に)嘔吐した。当初、我々はそれをウイルス性の胃腸炎と見ていて、2、3日で復帰できると思っていた。短い期間で大きな変化があると、適応に苦しむのは普通のことだ。とくに岳は東アジアから西洋に来たしね。彼は24年間、日本に住みプレーしていた。ずっとヨーロッパにいた選手とは違うんだ。専門家は食事、文化、タイムスケジュール、環境など様々な変化が不安障害を引き起こしたと話している」
 
 たしかにヨーロッパは、すべてにおいて日本とは環境が異なる。地理的にアフリカ大陸に近いテネリフェ島は、スペインで言えば大都市のマドリードやバルセロナよりもさらにカルチャーショックが多いことだろう。そうした生活レベルで異なる新たな環境に馴染むことは、ある意味で現地のサッカーに適応するよりも、フットボーラーにとって大事な能力と言える。
 

次ページ今週末にはデビュー有力候補だった試合を控えるが…。

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