「ラニエリと生涯契約を」、「降格すればより伝説に」OBリネカーが独自のレスター論をぶち上げる!

2017年02月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

リネカーは今シーズンの不振を「夢の代償」と語る。

『BBC』の名物番組『マッチ・オブ・ザ・デー』の司会を務め、引退してもなお全国区の人気を誇るリネカーだが、ツイッターなどで毎節のように気に掛けているのは古巣レスターだ。 (C) Getty Images

 クラブは「揺るぎないサポートを明確にする」と信頼を強調した。しかし、降格の危機に瀕しているレスターの指揮官クラウディオ・ラニエリの立場は騒がれ続けている。
 
 そんなイタリア人指揮官の去就に関して、元イングランド代表FWでレスターのOBでもあるガリー・リネカーが「たとえ降格したとしても、ラニエリ監督を解任すべきではない」と主張したことをスポーツ総合サイト『ESPN』が報じている。
 
 昨シーズンは奇跡と呼ばれた戴冠劇を成し遂げたレスターだが、今シーズンはまさかの体たらく。2017年に入ってプレミアリーグで1得点も挙げられず1分け5敗と大不振に陥り、降格圏の18位ハルに勝点1差の17位と低迷。イングランドでは1938年のマンチェスター・C以来となる前年度王者降格という危機に瀕している。
 
 古巣の不振にリネカーは、「ラニエリと生涯契約を結んでほしいくらいだ。だが、これはサッカーだからね」と、最悪の結果に終わっても指揮官を続投させるべきと主張したのだ。
 
 さらにリネカーは、「昨シーズンのラニエリがクラブのためにあれだけのことを成し遂げ、すべてを管理してきたことを考えれば、たとえレスターが降格したとしても、彼が解任されたら後味が悪くなるだろう」と自身の見解を口にした。
 
 リネカーはそもそも降格としたとしても、それは「さらに伝説を大きなものとする」と豪語。その意図を次のように説明した。
 
「一昨年に降格危機に瀕してから残留をし、昨シーズンは王者となった。仮にその翌シーズンに降格したとしても、タイトル獲得という奇跡の価値がより素晴らしいものになるじゃないか。それはこれまでなかった驚くべきことだよ。レスター・ファンに『中位で無事に10年過ごせる代わりに昨シーズンのタイトルを剥奪する』と言ったら、みんな『結構だ。我々は降格するところだから』と答えるだろう」
 
「でも、それが現実で、夢や奇跡に生きることの代償だよ。ファンは常に自分のチームのことを心配するもので、今シーズンはレスターにとってあまり楽しくないことは確かだ。しかし、去シーズンのような経験は素晴らしい。それが難しい影響を及ぼすというなら、それで良いじゃないか」
 
 レスターは2月22日のチャンピオンズ・リーグ決勝トーナメント1回戦で、セビージャと対戦するが、リネカーは「レスターにとっては最悪の組み合わせだ。巨人のようなクラブか、本当に倒せる可能性があるチームなら良かったが、セビージャはどちらでもない」という見解を示した。
 
 また、「セビージャは本当に優れたチームで、欧州における真の名門だ。今のレスターのプレーからいけば、非常に難しいだろう。ただ少なくとも、セビージャは訪れるのに良いところだし、ここよりもずっと暖かいけどね」と冗談交じりのコメントも残している。
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