「愛してる」デフォーと小児がんと闘う5歳児の交流が英国人の心を打つ

2017年02月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

病床での2ショット写真が反響を呼ぶ。

ロウリー君(左)とデフォー(右)の2ショット。この写真にはサンダーランド・ファンのみならず、多くの人々から反響があるようだ。 (C) Bradleysfight

 サンダーランドに所属する元イングランド代表FWのジャーメイン・デフォーが、小児がんの5歳児と撮った一枚の写真が話題となっている。英国メディア『BBC』を初めとした複数の現地メディアが伝えている。
 
 現地2月9日、デフォーをはじめジョン・オシェイ、セバスティアン・ラーション、ヴィト・マンノーネなどサンダーランドの選手たちは、がん治療を続ける5歳のブラッドリー・ロウリー君を訪問。そこで撮られたデフォーとロウリー君が一緒に寝そべる写真が、多くの人々の心を打っているのだ。
 
 大のサンダーランドファンであるロウリー君は、2013年に小児がんの一種『神経芽細胞腫』であることが宣告され、ずっと闘病生活を送ってきた。それを知ったサンダーランドは、昨年9月12日のエバートン戦(プレミアリーグ4節)で本人をピッチに招き入れるなど親交を深め、さらに米国での治療に必要な70万ポンド(約9800万円)の寄付金も募っていた。
 
 サンダーランドの活動は他クラブにも伝染し、チェルシーはサンダーランドとの試合前の練習に招き、GKのアスミール・ベゴビッチとPK対決をさせたほか、ジエゴ・コスタら主力選手と交流する時間も設けた。さらにエバートンが20万ポンド(約2800万円)の寄付を発表するなど、ロウリー君の存在はプレミアリーグ中に広まっていった。
 
 ロウリー君の家族はフェイスブック上で、今回のサンダーランドの面々の訪問について、「彼は良くなってきている。今回の訪問でより元気になった。AFCサンダーランドに感謝をしたい。あなたたちのおかげで彼はかけがえのない経験ができている」と綴っている。
 
 しかし、母親のジェマさんによれば、ロウリー君のがんは末期であるステージ4にまで進行しており、「治療をしても延命治療にしかならず、完治は難しい」という。
 
 それでもチームリーダーのデフォーが「愛しているよ!」というメッセージを残すなど、サンダーランドはできる限りのサポートを約束。今後も小さな身体で病気と闘うファンとの親交は続いていく。
 
 なお、ブラッドリー・ロウリー君への寄付は『Virgin Money Giving』からもできる。
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