ラームが今シーズン限りでの引退を表明! 指揮官は「まだできる」と現役続行を希望

2017年02月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「この1年、自分に問いかける日々が続いてきた」(ラーム)

ヴォルフスブルク戦(写真)でも安定したプレーを披露したラーム。アンチェロッティ監督が慰留するのも当然だろう。三冠達成で有終の美を飾ることはできるか。 (C) Getty Images

 2月7日(現地時間)、バイエルンはDFBカップ3回戦でヴォルフスブルクを1-0で下したが、試合後にキャプテンのフィリップ・ラームが、今シーズン限りでの現役引退を明言した。
 
 これは『Sport Bild』の取材に対して彼が答えたもので、「今シーズンの最後までは、何とかこれまで通りのパフォーマンスを見せられると思うが、それ以上は無理だ」として、ユニホームを脱ぐ覚悟を決めたのだという。
 
「これまで、試合だけでなく、練習でも自分のベストを出すことで、キャプテンとしての責務を果たしてきたが、この1年は、自分に問いかける日々が続いてきた。自分はしっかり練習ができているのか、どう感じているのか、と」
 
 先週末のシャルケ戦でバイエルンでの通算500試合出場を達成した33歳のラームは、残り数か月の現役生活において、自身9回目のリーガ優勝、8回目のDFBカップ優勝、そして2回目のチャンピオンズ・リーグ優勝を最後の目標として戦うこととなる。
 
 ドイツ代表でも113試合(歴代5位)に出場し、キャプテンとして2014年ブラジル・ワールドカップでドイツを世界一に導いた偉大な選手の引退について、関係者は様々な思いを述べている。
 
 GKのマヌエル・ノイアーは『ARD』に対して「できれば、これからも一緒にピッチに立ってほしいと思うけど、彼が決めたことなら、受け入れなければいけない」と、ラームの決断を尊重した。
 
 一方、バイエルンの監督、カルロ・アンチェロッティは「来シーズン以降も、彼にはプレーし続けてほしいと思っている。彼は今でも、ピッチに立てばベストプレーヤーのひとりだし、これからもチームのために役立てると思う」と、現役続行を望むコメントを残している。
 
 ラーム自身は、クラブに対してすでに引退することを伝えたと語っているが、バイエルンのウリ・ヘーネス会長は「まだ正式決定ではない。彼との契約は2018年夏まで残っている」と強調。「その件については、これから本人と話し合うことになる」と語った。
 
 引退後には、昨夏にマティアス・ザマーが退いて空いたままになっているSDの職に就くのではないかと推測されたが、ラームはこれを断り、しばらく休息を取るとも伝えられている。
 
 少年時代から将来を嘱望され、期待通りに成長を遂げたラーム。常に周囲からの尊敬を集めてきた彼の偉大なキャリアの終焉に向けて、ついにカウントダウンが始まった。
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