【ブンデス日本人の現地評】「チームを危機から救った」原口、ボランチでも高評価の長谷部 etc.

2017年02月07日 山口裕平

中盤で「ほとんどミスがなく、ボールを失わなかった」長谷部。

4試合ぶりのスタメンで、いきなり結果を出した原口。左サイドからのカルーのクロスをインサイドで流し込んだ場面は、フリーとはいえ冷静さが光った。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第19節では、2人の日本人選手がその存在感を示した。
 
 連敗中のヘルタ・ベルリンでは、インゴルシュタット戦で4試合ぶりに先発復帰した原口が今シーズン初ゴールでチームを1-0の勝利に導き、フランクフルトの長谷部もPKからやはり今シーズン初ゴールを奪い、ダルムシュタット相手の2-0の勝利に大きく貢献した。
 
 試合開始59秒で生まれた原口の先制点。後に公式記録では61秒となり、これは60秒のカンプル(レバークーゼン対ライプツィヒ)に次いで今シーズン2番目の最速ゴールで、ヘルタにとっては過去14年で最も早い時間に奪ったゴールとなった。
 
 チーム最高タイとなる2.5点を与えた『キッカー』は、原口をマン・オブ・ザ・マッチと今シーズン初のベスト11に選出。「彼のいきなりのゴールが、ヘルタ勝利の転換点だった。原口はその後もマメで、勤勉であり続け、回転数を上げ過ぎずに集中し続けた」と評した。
 
『ビルト』の採点は3点と伸びなかったが、「原口は連敗中(そして最近5試合で4敗)のヘルタを危機から救った。その活躍は報われるだろう!」と記し、2018年夏で切れるヘルタとの契約延長に向かって前進していることを報じた。
 
 一方、2ボランチの一角としてプレーした長谷部は、今年から任命されたPKキッカーを務め、均衡を破る先制点を挙げた。
 
『ビルト』はチーム最高タイの2点を付け、「再び守備的な中盤で鋭いパスを出し、手綱を締め続けた。冷静にPKを沈めるなど、素晴らしかった」と評価。同じくチーム最高の2.5点を与えた『キッカー』は前節シャルケ戦に続き、2週連続でベスト11に選出した。
 
 このところ評価を高めているリベロではなくボランチとしての出場だったが、ピッチの中央でチームをコントロールするプレーが評価されたようだ。
 
 地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』は、「今回は守備的中盤だった。チームの支点であり、核として最もボールに触った。試合をコントロールしようとし、常に落ち着きをもたらした。PKも冷静にモノにした。ほとんどミスがなく、ボールを失わなかった」と評している。
 
 また、地元紙『フランクフルター・ノイエプレッセ』も「彼のリベロとしての役割は、崩壊中の相手に対しては必要なかった。ポジションを一列上げ、ボールを奪って供給し、攻撃を整理してPKを決めた」と記し、2紙ともに、PKによるゴール以外の部分での働きも評価した。

【ハイライト動画】ブンデスリーガ第19節の日本人選手

次ページ途中でトーンダウンの大迫、武藤は「ノット・ヒズ・デイ」――。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事