【鹿島|新体制】柴崎の10番は“空番”だが、常勝軍団は「全冠制覇」を狙う!

2017年01月29日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「それは過去のこと。さらにタイトルを獲れるように」(小笠原)

左から安部、金森、L・シルバ、クォン・スンテ、レアンドロ、P・ジュニオール、三竿雄、小田。8人の新戦力に加え、梅鉢が山形からレンタルバックした。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 1月29日、鹿島アントラーズが新シーズンに向けた新体制発表会を行なった。
 
 リーグ連覇、そしてACL初優勝を目指す今季の陣容は30人。新戦力はペドロ・ジュニオール、レオ・シルバ、レアンドロの"ブラジルトリオ"に加え、韓国人GKのクォン・スンテを獲得。日本人選手では金森健志、三竿雄斗を迎え入れ、梅鉢貴秀が山形からレンタルバックし、小田逸稀、安部裕葵のふたりのルーキーを補強した。
 
 一方、スペインのラス・パルマスへの移籍が噂されている柴崎岳の名前はメンバーリストになし。背番号10は"空番"となっており、現在も移籍交渉中だという。ただ、鈴木満常務取締役強化部長は「もし決まらなければ、鹿島と(契約を)更新する話になっている」ともコメントしている。
 
 新体制発表に先立ち、チームは優勝パレードと鹿島神宮での必勝祈願、そして優勝報告会を行なった。同報告会では「いばらきイメージアップ大賞」が授与され、石井正忠監督は、来るべき新シーズンに向けて「鹿嶋だけでなく、茨城の代表として戦っていきたい」と意気込みを語った。
 
 優勝パレードには多くのファン・サポーターが駆けつけて、選手たちに声援を送る。実際にボールを蹴ったわけではないが、金崎夢生のパスから鈴木優磨がシュートを決めるというパフォーマンスが披露され、最後は鈴木がクリスチアーノ・ロナウドのゴールパフォーマンスを披露すると、会場は大いに盛り上がった。
 
 昌子源が「愛されていると感じています」と言えば、小笠原満男は「みなさんのおかげです」と、昨季の二冠を振り返る。
 
 もっとも、キャプテンはすぐに表情を引き締めて、「でも、それは過去のこと。さらにタイトルを獲れるように」と、"20個目"のタイトルへと視線を向ける。
 
 今季の目標は「全冠制覇」。リーグ、ルヴァンカップ、天皇杯と国内タイトルをすべて狙いつつ、ACLを制して、再び、クラブワールドカップに出場し、世界一の称号を得る――。
 
 1月のタイキャンプを経て、今後は宮崎キャンプに入り、ニューイヤーカップなどを通じてチーム作りは本格化していく。柴崎の去就は不透明だが、それでも積極的な補強で豪華なメンバー構成となった常勝軍団が、さらなる高みを目指した戦いに挑む。

次ページP・ジュニオールは「7」、植田は「5」に変更。

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