突然の「移籍破談」で空港から呼び戻される…ラス・パルマスCBがまさかの事態に

2017年01月27日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

荷物をまとめて空港までいったが…。

2016年1月に加入したラス・パルマスで声価を高め、移籍市場の人気銘柄となったレモス。しかし、この冬は想定外の出来事が……。写真:Rafa HUERTA

 ラス・パルマスに所属する1995年生まれのウルグアイ人のマウリシオ・レモスは、いま最も注目と評価を集めている若手CBのひとりだ。
 
 以前にはバルセロナも獲得を真剣に検討した逸材は、先週、移籍金700万ユーロ(約14億4000万円)でリールへの移籍が決まった。
 
 ところが、レモスが荷物をまとめてカナリア諸島から飛び立とうというまさにその日、同僚ペドロ・ビガスが練習中に大怪我を負うという予想外の出来事が起こる。レモスは空港から急遽呼び戻され、なんと移籍そのものが反故になってしまった。
 
 それだけではない。レモスの後釜としてすでに獲得が決まっていたエンポリのCBフェデリコ・バルバのラス・パルマス移籍までが、帳消しになってしまったのだ。
 
 ラス・パルマス絡みではもうひとつ、ヘセ・ロドリゲス(パリSG)とガビゴールことガブリエウ(インテル)を巡る話もある。
 
 最優先のターゲットであるヘセに関しては、ラス・パルマスが給料40万ユーロ(約4800万円)を支払う代わりにレンタル料をゼロにするか、あるいはレンタル料80万ユーロ(約9800万円)を払う代わりに給料はパリSGが持つかで、せめぎ合っている。ヘセの代理人はマドリードでラス・パルマスと会い、すでに条件の詰めに入っている。
 
 さらにラス・パルマスは、インテルで出場機会のないガビゴールの獲得にも積極的だ。
 
 もしレモスがリールに売れていれば、さらに積極的になれたに違いないが……。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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