ヴェッラッティ代理人、移籍に向けてセリエAのビッグ3と接触を繰り返す

2017年01月05日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

中盤のレベルアップを保証できるレジスタは世界中を見渡しても少ない。

2012年夏にセリエAの舞台を踏まずペスカーラからパリSGに移籍したヴェッラッティ。ここにきてイタリア帰還を希望する。(C)Getty Images

 インテル、ミラン、そしてユベントス――。誰もがマルコ・ヴェッラッティの前に列を作っている。「将来はアッズーリのキャプテンになる」と現主将ジャンルイジ・ブッフォンが明言したパリSGのMF自身が、イタリアへの帰還を望んでいるからだ。
 
 代理人はもう何か月も前から、夏の移籍に向けてクラブに揺さぶりをかけ続けている。インテルとの話し合いはここにきて頻度を増し、ミランとも中国資本での新体制でSDとなるマッシミリアーノ・ミラベッリと連絡を取り、ユーベとも以前からヴェッラッティに執心のファビオ・パラティチSDとの連絡を欠かさない。
 
 しかしユーベにとって優先順位が高いのはむしろ、コランタン・トリソ(リヨン)とステベン・エヌゾンジ(セビージャ)だ。夏には本気で獲得に動くだろう。
 
 とはいえ、ヴェッラッティはヴェッラッティだ。獲得したチームの中盤のレベルアップを確実に保証できるレジスタは、世界中を見渡してもそう多くはない。ユーベもチャンスが出てくれば見逃すはずがないし、何より本人が子供の頃からユベンティーノだった。
 
 ちなみにイタリア以外では、衰えが見えてきたうえに2017年夏には契約満了を迎えるシャビ・アロンソの後釜を探す、バイエルンもその動向を注視している。
 
 争奪戦はまだ始まったばかりである。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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