マンC、守備陣にテコ入れは必至だが、ペップの意向で今冬は静観か?

2017年01月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ファン・ジェズスを加えた攻撃陣は補強を急ぐ必要性はなし。

巻き返しを期す後半戦。指揮官のグアルディオラは現有戦力に満足感を示しているため、今冬は動きを見せそうにないが…。 (C) Getty Images

 ブラジル代表の新星ガブリエウ・ジェズスが加入した前線は、エースのセルヒオ・アグエロも相変わらずの得点力を示しており、この冬に大物を獲得する動きはないだろう。
 
 リオネル・メッシ(バルセロナ)やアントワーヌ・グリエーズマン(アトレティコ・マドリー)、ピエール=エメリク・オーバメヤン(ドルトムント)、アレクシス・サンチェス(アーセナル)の名前が新戦力の候補として取り沙汰されているものの、本格的に獲得に乗り出すのは少なくとも夏だ。
 
 失点を重ねた前半戦のパフォーマンスで浮き彫りになった課題は、守備の強化。とりわけヴァンサン・コンパニが怪我がちなうえ、ジョゼップ・グアルディオラ監督が志向するポゼッションスタイルに適した人材が不足するCBは、プライオリティーの高い補強ポイントだ。
 
 プレミアリーグのメガクラブがこぞって狙う人気銘柄で、マンチェスター・シティのトップターゲットと思われていたサウサンプトンのフィルジル・ファン・ダイクについては、ペップ(グアルディオラの愛称)が「(ファン・ダイクの獲得は)不可能だ。彼はサウサンプトンの選手だし、われわれは彼を欲していない」と関心を否定した。
 
 かねてから興味を示しているユベントスのレオナルド・ボヌッチも先頃、クラブとの契約を2022年6月まで延長しており、冬の獲得はハードルが高い。
 
 彼らに代わって新たに浮上しているのが、ローマのアントニオ・リュディガー。マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが狙うドイツ代表DFの獲得レースに、参戦する可能性がありそうだ。
 
 もっとも、アンカーを務めるフェルナンジーニョの後継者候補としてリストアップするウィリアム・カルバリョ(スポルティング)を含め、この1月に大枚を叩いてまで強引に獲得する見込みは薄い。
 
 グアルディオラ監督は記者会見で「いまの戦力に満足しているし、選手たちには信頼を与えたい。(1月の補強を)完全に否定するわけではないが、見送ることになるだろう。われわれが今やるべき仕事は、選手たちのポテンシャルを最大限に発揮させること」と、現有戦力への信頼と満足を強く訴え、冬の強化に消極的な姿勢を示している。
 
 マーケットの動向にもよるだろうが、即戦力の獲得は主力に故障者が続出するなど不測の事態が発生した場合に限られそうだ。
 
 ペップを批判した代理人の失言により序盤戦は戦力外となっていたトゥーレ・ヤヤがチームに復帰したいま、レギュラークラスの売却もこの冬はないだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
 
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