インテルが今冬に大規模刷新か。中盤はバネガを売却してルーカスを獲得?

2017年01月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

UEFAにシーズン末の収支トントンを義務付けられている。

インテルが獲得に近づいているルーカス・レイバ。リバプールも移籍を容認している。(C)Getty Images

 フランク・デブール解任を受けて昨年11月に招聘されたステーファノ・ピオーリ新監督の下、インテルは徐々にチームとして機能し始め、年末の3連勝で7位まで順位を上げて2017年を迎えた。
 
 とはいえ、指揮官は現有戦力に満足しているわけではない。とくに物足りなさを感じているのが、中盤だ。
 
 現在、獲得に近づいているのが、リバプールのルーカス・レイバだ。新政権下で4-2-3-1のダブルボランチでレギュラーを張るジョフレー・コンドグビアとマルセロ・ブロゾビッチを守備面で上回る。ハードワークをベースとしたインテンシティーの高いサッカーを志向する指揮官好みの選手で、同じくフィルター役のガリー・メデル(右膝の故障からまもなく復帰予定)よりもビルドアップ能力が高いのも魅力のひとつだ。
 
 バックアッパーだけにリバプールもインテル行きを容認しており、近年得意とする「買い取りオプション付きのレンタル」での獲得が迫っている。
 
 MFでは他に、ヴォルフスブルクのルイス・グスタボ、チェルシーで構想外となっているジョン・オビ・ミケル、アタランタでブレイク中のロベルト・ガリアルディーニ、フィオレンティーナのミラン・バデリなどにも関心を示している。
 
 中盤ほど優先度は高くないとはいえ、SBも強化ポイントのひとつ。メインターゲットは、マンチェスター・ユナイテッドのマッテオ・ダルミアンだ。
 
 左右両サイドで機能し、攻守で貢献できるイタリア代表は、絶対的な核を欠くSBのまさに理想の人材。とはいえ、開幕当初はジョゼ・モウリーニョ監督に冷遇されていたものの、10節以降はコンスタントに出場機会を得ており、獲得資金を考慮しても、手中に収めるのは簡単ではないだろう。
 
 UEFAから今シーズン末の収支をトントンにすることが義務付けられているインテルにとっては、余剰戦力の整理も1月の喫緊の課題だ。
 
 その筆頭に挙がっているのが、ここまで先発出場がゼロで、政権交代後もほとんど出番がないステバン・ヨベティッチだ。古巣フィレンティーナをはじめ、ミラン、フェネルバフチェ、ブンデスリーガ勢などから引きがあり、今冬の退団はほぼ間違いだろう。
 
 また、エベル・バネガには中国、プレミアリーグ、リーガ・エスパニョーラからオファーが届いていることを代理人が示唆。中盤にタメを作れる貴重なMFではあるが、絶対的な存在になりきれていないのも事実で、収支を考えてオファー額次第では手放すか。
 
 そのほか、鳴り物入りで入団しながらわずか21分間の出場に留まっているFWガブリエウにはリバプールやラス・パルマス、控えに甘んじるフェリペ・メロにはパルメイラス、ここまで無得点のFWロドリゴ・パラシオにはアタランタが興味を示しており、いずれも退団の可能性がある。
 
 夏に続いて、この冬も大規模な陣容刷新が視野に入る。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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