【選手権】千葉入団内定の青森山田MF、高橋壱晟。初戴冠の鍵を握る男の決意表明

2016年12月29日 安藤隆人

栄光の背番号10を引き継いだプレーメーカー

広島ユースとのチャンピオンシップでは攻守にプレゼンスを発揮。攻撃の中軸としての重責を全うした。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 柴崎岳、神谷優太など、偉大な先輩たちから引き継いだ背番号10。青森山田のMF高橋壱晟は、つねにこの重責と重圧を感じながらプレーしてきた。
 
 そして今年12月、タイトル奪取への熱き想いが結実する。プレミアリーグEASTの最終節、優勝決定戦となったFC東京U-18戦では決勝ゴールとなるPKを冷静に決め、1週間後のチャンピオンシップでも中盤で抜群のボールキープを見せるなど存在を誇示。PK戦では1番目のキッカーとしてきっちりと決め、チームに勢いをもたらした。
 
 来春のジェフ千葉入りが内定しているプレーメーカーに、目前に迫った高校選手権への意気込みを訊いた。
 
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――今年はプレミアリーグEASTで優勝を飾り、チャンピオンシップも制覇。ふたつのタイトルを獲得済みです。
 
高橋壱晟 いつも良いところまで行きながら、なかなか優勝の二文字には届かなかった。でも今回は、チームの全員が勝利に向かって強い気持ちで臨めたのが大きかったと思います。難しい時間帯、そこで集中力を切らしたら自分たちは終わってしまうというなかで、みんなで声を掛け合うことができた。
 
――EAST優勝を決めたFC東京U-18戦のPKでは、「これまでで一番緊張しなかった」と試合後に話していました。
 
高橋 いままでいっぱいPKを蹴ってきて、もちろん外したこともあったのですが、あの時だけは本当に自信がありました。「これを決めたら、絶対に勝てる」と思ったので、なにも考えずに信念を持って蹴れましたね。
 
――あらためてこの1年間の自身のプレーを振り返ると?
 
高橋 守備と攻撃の両方のバランスをかなり意識をするようになりました。去年は守備面で求められる部分をこなすのに必死でしたが、今年はそれにプラス、ゲームメイクのところも追求しなければならなかった。そういう面では、プレミアの後期はぜんぜん点に絡めなくて、いろいろ考えてしまう時期もありましたね。求められる仕事が変わるなかで、点よりも守備に意識が行き過ぎてしまった。せっかく昨年の後半からより積極的にゴールを狙いにいく姿勢が出てきたのに、その前の状態に戻ってしまった気がします。

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