青森山田がチャンピオンシップ初制覇! 広島ユースをPK戦で下す

2016年12月17日 高校サッカーダイジェスト編集部

広島ユースの猛攻を粘りのディフェンスで跳ね返した

激闘を制して初のプレミア統一王者となった青森山田。余勢を駆って選手権に臨む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

[高円宮杯U-18サッカーリーグ/チャンピオンシップ]サンフレッチェ広島ユース 0(2PK4)0 青森山田/2016年12月17日/埼玉スタジアム
 
 立ち上がりからがっぷり四つに組む展開。ともに中盤をコンパクトに保ち、縦へのクサビのボールを容易に許さない。
 
 青森山田のCBコンビ、小山内慎一郎(2年)と橋本恭輔(3年)が巧みに受け流して広島ユースのエースFW山根永遠(3年)の動きを限定すれば、青森山田の基準点であるCF鳴海彰人(3年)も広島ユースの主将CBイヨハ理ヘンリー(3年)の激しいチェックにさらされ、なかなか前を向けない。サイドでも起点を作れず、ロングボールが飛び交った。

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 そんななかでもともにしっかりチャンスを掴むあたり、さすがは頂上決戦だ。青森山田は17分、バイタリエリアでの細かい繋ぎから抜け出したMF嵯峨理久(3年)が狙い澄ましたシュートを放ち、GK大迫敬介(2年)がセーブ。こぼれ球をMF高橋壱晟(3年)が押し込んだが、オフサイドの判定となった。その2分後には広島ユースが決定機を迎える。右サイドからMF満田誠(2年)のピンポイントクロスを送る。走り込んだMF仙波大志(2年)が中央で頭で合わせるも、わずかにゴールの枠を外した。さらに広島ユースは21分にもCKからMF藤原慶人(3年)の放ったフリーヘッドがポストを叩き、ビッグチャンスを逃した。
 
 緩やかにポゼッションを高めていく広島ユース。青森山田陣内でパスを繋げるようになり、サイドで起点を創出。前半アディショナルタイムには右サイドから素早く山根の足下に入れ、右足で豪快弾をお見舞いするも、U-19日本代表GK廣末陸(3年)に右足で阻まれ、均衡を崩せない。
 
 だが後半に入ると、ふたたびゲームは膠着状態に陥る。サイドで切り崩しにかかる広島ユースの攻撃を、青森山田はチーム全体の運動量とインテンシティーを高めて跳ね返す。矢継ぎ早なアーリークロスに対してはディフェンス陣が身体を張り、GK廣末の安定したパンチングも光った。
 
 試合前に主将のボランチ住永翔(3年)が「ワンチャンスをモノにして勝利を掴みたい」と語っていた青森山田は、71分、鳴海に代えてテクニックとパワーを兼備するFW佐々木快(3年)を前線に送り込む。にわかに攻勢を強めたものの散発な仕掛けに終始し、ゴールを奪うには至らない。
 

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