憧れのC・ロナウドを真似た鈴木優磨「本人の目の前でやりたい。勝ち上がってもらわないと困る」

2016年12月15日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

12歳の時に横浜のスタンドから見たスーパースター。

アトレティコ・ナシオナル戦の得点後、C・ロナウドのゴールセレブレーションを模倣した鈴木。決勝では本人の前でやりたいと意気込む。(C)REUTERS/AFLO

[クラブW杯準決勝]アトレティコ・ナシオナル 0-3 鹿島アントラーズ/2016年12月14日/吹田スタジアム
 
「クリスチアーノ・ロナウド、大好きなんですよ。クラブワールドカップで対決したいっす」
 
 鹿島アントラーズの鈴木優磨がそう語ったのは、クラブワールドカップ出場が決まった12月3日の浦和レッズ戦(Jリーグ・チャンピオンシップ決勝第2戦)後だった。
 
 8年前のクラブワールドカップ2008準決勝、当時12歳だった鈴木はマンチェスター・ユナイテッドの一員だったC・ロナウドを横浜国際総合競技場で初めて生で見た。あの時からずっと憧れている。
 
 アトレティコ・ナシオナルとの準決勝は84分からの途中出場。ピッチに立って1分後のファーストタッチで、金崎夢生のクロスを左足で押し込んでいきなりゴールを奪って見せる。南米王者の気持ちを完全に打ち砕く、貴重なチーム3点目だった。
 
 すると、空中に高く飛んで両手を上から下に振り下りし、空に向かって雄叫びをするゴールセレブレーションを見せる。そう、C・ロナウドの十八番だ。
 
「記者さんたちがずっと『やるんですよね?』って聞いてくるから、やらざるをえない状況になっていたので、やりました(笑)。ロナウドは最後に『シュー』って言うので、そこも真似してみました(笑)」
 
 あのシーンをそう振り返った鈴木は、早くも12月18日の決勝でレアル・マドリー&C・ロナウドと戦うことで頭がいっぱいの様子。言うまでもなく、彼らが12月15日のクラブ・アメリカ戦に勝利しなければ実現しない対決だが、こう嘯いた。
 
「レアル・マドリーに勝ち上がってくれないと困ります。みんなレアルとやる気でいるので。明日はレアルを応援します」
 
 希望通り対決が実現した場合のイメージ、心意気もすでに描けている。
 
「夢みたいなことですけど、現実なんですよね。自分たちが"お客さん"になったら負けるし、いかに"目の前の敵"って思えるかが勝負の鍵だと思います。本当に倒すんだって気持ちでやらなければいけない。レアルに勝って、日本のサッカーが成長しているんだってことを見せつけたいです」
 
 さらに、記者陣から「もし決勝でレアルと対戦できて、ゴールを決めたらまたあのパフォーマンスをやるの?」という質問が飛ぶと、苦笑いしながらこう答えた。
 
「もちろんです。ロナウドの目の前までいってやります(笑)。イエローカード出ますかね? 出ないですよね? じゃあ、考えときます(笑)」
 
 ゴールを挙げたあとの試合後でハイテンションな状態なうえ、リップサービス込みの冗談半分のコメントでもあるだろう。
 
 しかしこの鈴木という男、外国人選手にも決して屈しないパワフルなプレーのみならず、強気ながら茶目っ気がある発言を聞く限り、メンタルもどこか日本人離れしたところがある。
 
 C・ロナウドの目の前で本当にあのパフォーマンスを披露しても、何ら不思議はない。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

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