【CS決勝】PK獲得も蹴れなかった鈴木優磨が「あの人なら譲っても…」と思うわけ

2016年12月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「譲ったというか取られた。そこは攻防だった」

逆転につながるPKを獲得した鈴木(34番)だが、キッカーは金崎に譲ることに。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[JリーグCS決勝 第2戦] 浦和 1-2 鹿島/12月3日/埼玉

 金崎の逆転弾となるPKを獲得したのは、58分から途中出場した20歳の若武者だった。

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「(負傷から復帰して)久しぶりの試合だったんで、試合勘がなくて入るのが難しかったんですけど、こういう難しいゲームでも仕事ができるのが自分の良さだと思っている。PKが取れてよかったです」

 戦列復帰後の初の試合となったCS決勝第2戦をそう振り返った鈴木優磨。ハイライトシーンが訪れたのは79分のことだ。
「槙野選手がボールを見て後ろを見ていなかったので、スルーすると分かった。(ボールを奪ってから)あとはドリブルして相手の前に出ていったら、PKになった」
 
 見事な突破で槙野との攻防を制し、PKを獲得した鈴木はその直後、再び"攻防"に直面することになる。キッカーを巡り、エースの金崎とペナルティスポット付近で、しばし言い合いになった。結果、キッカーの座は金崎に譲ることに……。
「譲ったというか、取られた。そこは攻防だった」

 金崎がチームのエースだから譲ったわけではない。「(PKは)俺でも決められた」と強気の姿勢を崩さない。

 PKキッカーの奪い合いについて鈴木は、「『絶対決めるから蹴らしてくれ』と言われた。あの人だったら譲ってもいいかなと思いますけど、あの人以外なら譲らなかった」と言う。さらに言えば、「あの人ほど熱意を持って言ってくる人はいないので。譲ったというより取られたという感じ」というのが本音のようだ。

 しかし、先輩ストライカーの金崎は、PKを奪い合うライバルであり、自身の成長に欠かせない目標とする存在でもある。
「自分には(金崎)夢生君という良いお手本がいて、1年間見てきたが、盗めるところはこれからもどんどん盗んでいきたい」

 貪欲な姿勢は、さらなる飛躍を予感させる。リーグ優勝で掴んだクラブワールドカップという大舞台での活躍が楽しみだ。

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