[Jリーグチャンピオンシップ準決勝]川崎 ０-１ 鹿島／11月23日／等々力
 
「コンニチハ」
 
　日本代表監督は正面玄関入り口に集まった報道陣に、笑顔を作りながら日本語で挨拶をしてスタジアム内へと入って行った。
 
　良い選手がいないか常にチェックしていると話すヴァイッド・ハリルホジッチ監督のリストには、現地でチェックするべきと書いてあったのだろう。
 
　ただ、田嶋幸三日本協会会長の「来るって聞いてないんだけど」という驚きを見るなら、サプライズだった可能性も捨てきれない。
 
　そんな日本代表監督も気にする１戦は、鹿島に軍配が上がった。「サスペンスに満ちた試合だった。両チームとも良いリズムで戦っており、鹿島は勝つための戦術を採用した」とはハリル評。
 
　そして、勝つしか次戦に進むチャンスのなかった常勝軍団にゴールをもたらしたのは、"あの"金崎夢生だ。50分に山本脩斗のボールに合わせてネットを揺らす。結局、唯一生まれたこの得点が川崎と鹿島の命運を分けた。
 
　そのストライカーについて、試合後にサムライブルーの指揮官はこう語っている。「（金崎選手の代表復帰については？）私の選び方はみなさんがご存知の通りです。良い選手が代表に入る。金崎が良いプレーをするなら、私も考えます」
 
　金崎はいつ代表に復帰するのか――。もしかしたら、ピッチ外で紙面を賑わせるストライカーの得点に、機は熟したとハリルホジッチ監督はほくそ笑んだかもしれない。
 
　そして去り際、気になる日本代表戦士についても言及。「もっと得点を取れと言っておいてください（笑）」
 
　22日に行われたチャンピオンズ・リーグのグループステージ第５戦、レギア・ワルシャワ戦で２得点・１アシストと大車輪の働きを見せた香川真司についての言葉だった。
 
取材・文：古田土恵介（サッカーダイジェスト編集部）

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