崖っぷちアルゼンチン、運命のコロンビア戦でイグアインはベンチか

2016年11月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

大統領訪問時と同等の規模の警護を受けて「決戦の地」に入る。

過去のW杯、コパ・アメリカの決勝で決定機を外していることが改めて取り沙汰されるなど、風当たりがきつくなっているイグアイン。運命の一戦をベンチから眺めるのか。 (C) Getty Images

 10日に行なわれたブラジルとのロシア・ワールドカップ南米予選で、成す術なく0-3の大敗を喫したアルゼンチン。出場圏外の6位に沈んだまま、本日、ホームでのコロンビア戦を迎えることになった。
 
 バウサ監督は「ブラジル戦は厳しい結果に終わったが、それでも我々が予選を突破することに疑いを持ったことはない。自信は持ち続けている」と語っているが、メディアは危機を煽り、ファンも不安から、現代表や指揮官に対する不満を露にしている。
 
 そんななか、絶対に落とすことができないコロンビア戦に向け、アルゼンチン代表チームは14日朝、決戦の地であるサン・ファン入り。地元警察による「大統領訪問時と同等の規模」(警察署長)の警護を受けて、選手の乗せたバスは滞在するホテルに到着した。
 
 現地メディアはチームの問題点を厳しく指摘する一方で、自国にとって好都合な過去のデータを探すのにも躍起。サン・ファンで行なわれた過去4試合の代表試合で全て勝利を挙げていること、そしてコロンビアとの相性の良さなどを紹介している。
 
 過去、34試合の対戦で18勝7分け8敗と大きく勝ち越し、ホームでは10勝3分け2敗。ホームでのW杯予選でアルゼンチンがホームでコロンビアに敗れたのは、93年アメリカ大会予選だけである(この試合は0-5の大敗と、アルゼンチンにとってトラウマとなっているが……)。
 
 運命の一戦とも言えるコロンビア戦、すでに予想スタメンを現地メディアは報じている。
 
GK:ロメロ
DF:メルカド、オタメンディ、フネス・モリ、マス
MF:ビグリア、マスチェラーノ、バネガ、ディ・マリア
FW:メッシ、プラット
 
 ブラジル戦ではスタメンに名を連ねたものの、今回は外れると見られるのが、右SBのサバレタ(→メルカド)、2列目のペレス(→バネガ)、そしてCFのイグアイン(→プラット)だ。
 
 ブラジル戦でのイグアインは、全くと言っていいほど前線でボールを触ることができず、焦れて中盤に下がってくる場面が目立った。コロンビア戦でバウサ監督は、この「9000万ユーロ・プレーヤー」をベンチに座らせ、お気に入りのプラットをピッチに送り出すといわれている。
 
 ちなみにイグアインやアグエロについては、代表チームでのパフォーマンスの悪さがたびたび話題に挙がり、最近では不要論も多く飛び出している。
 
 自国で優勝を飾った78年大会のメンバーのひとりで、貴重なゴールを多く挙げたレジェンド、レオポルト・ルーケは「イグアイン、アグエロは代表チームを去るべきだ。イカルディやラベッシの方がチームに貢献できるだろう」と主張している。(『Ole』より
 
 現地時間の20時30分(日本時間で16日8時30)にキックオフされる一戦。果たしてアルゼンチンは勝利で2016年を締め、今後に望みを繋ぐことができるか。
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