らしからぬ“迫力不足”のノースロンドン・ダービーは1-1の痛み分け

2016年11月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

互いに攻め合うもハードさに欠ける一戦に。

局面で目立ったのはプレーの質の低さ。復帰戦となったケインもPKの場面以外では存在感がなかった。 (C) Getty Images

 11月6日、ロンドンのエミレーツ・スタジアムでプレミアリーグの11節、アーセナル対トッテナムのノースロンドン・ダービーが開催された。
 
 リーグ3試合未勝利も無敗を維持するトッテナムは、通常の4-2-3-1から布陣を3-4-2-1に変更。最前線には9月18日のサンダーランド戦以来の復帰となるケインが入り、最終ラインはダイアー、ヴィマー、ヴェルトンゲンが3バックを形成した。
 
 一方のアーセナルは、1トップにA・サンチェスを配置し、トップ下にエジルが入る4-2-3-1。2ボランチはコクランとジャカがコンビを組んだ。
 
 試合は立ち上がりからホームチームがポゼッションをするも、人数を割いて中央を固めるアウェーチームに攻めあぐねる時間が続いた。
 
 守備を固めるトッテナムに手を焼いたアーセナルがようやく決定機を作ったのは32分。カウンターからバイタルエリアでボールを受けたA・サンチェスのゴール前へのスルーパス。これに走り込んだイウォビがシュートを放つも、相手GKの正面を突いた。
 
 このビッグチャンス以降、速攻に活路を見出したアーセナルは39分にもウォルコットがポスト直撃のミドルシュートを放ちトッテナムを攻め立てると、42分に均衡を破る。
 
 敵ゴール前のFKのチャンスを得ると、エジルの蹴ったボールは相手CBヴィマーがヘディングでクリアするも、ボールはそのままゴールへと吸い込まれたのだ。
 
 このオウンゴールでアーセナルが先手を奪った試合は、前半に目立ったシーンを作り出せなかったトッテナムが、51分に振り出しに戻すことに成功する。
 
 個人技で突破を図ったデンベレがコシエルニーにペナルティーエリア内で倒され、PKを奪取。これをエースのケインがど真ん中に難なく沈めた。
 
 PKではあったものの、エースの同点弾で息を吹き返したトッテナムは、57分にエリクセン、61分にケインと相手ゴールに迫った。
 
 同点にされてから徐々に相手に流れが傾くなかで、アーセナルは65分にラムジー、70分にジルーとチェンバレンと矢継ぎ早に攻撃的なカードを切る。
 
 長身FWのジルーが入ったことで攻撃の選択肢が増えたアーセナルは、そのフランス代表FWを起点にトッテナムゴールへと迫るがラストプレーの精度を欠いて、相手ゴールを脅かせない。
 
 一方、75分以降はほとんどチャンスを生み出せなかったトッテナムは、83分にエリクセンのFKにダイアーが飛び込むも、渾身のヘディングシュートはポストを叩き、89分にはヤンセンが枠を捉えるシュートを放つも相手守護神のチェフに弾かれた。
 
 逆転のチャンスを逸したトッテナムだったが、集中した守備は最後まで崩れることなく、前がかりに仕掛けるアーセナルの猛攻をしのぎ、試合は結局、1-1のまま終了した。
 
 枠内シュートが合計5本と互いに攻撃の精度を欠いた勝点1を分け合う結果となった今節のノースロンドン・ダービー。チャンスシーンが無かったわけではないが、双方にダービーらしい激しさが見られず、どこか迫力に欠ける試合となってしまった。
 
 
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