清武、途中出場でCLデビュー! セビージャはワンサイドゲームで4発完勝

2016年11月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半にザグレブが1人少なくなった時点で、ほぼ勝敗は決した。

日本人で14人目となるCL出場を果たした清武。ナスリに続き、ガンソも負傷したが、このチームにとっての窮地を自身のチャンスに変えることができるか。 (C) REUTERS/AFLO

 11月2日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第4節が行なわれ、セビージャはディナモ・ザグレブを4-0で下した。
 
 すでに勝点7を稼いでいるホームのセビージャは、ここまで全敗のザグレブに勝ち、同時に同グループのユベントス(勝点7)がリヨン(勝点3)を下した場合にのみ、今節で決勝トーナメント進出を決めることができた。
 
 試合は序盤からセビージャが攻勢。5バックを敷いたアウェーチームの陣内で試合を進めていく。13分には細かいパスワークから、この試合でトップ下を務めたガンソがファーストシュートを放った。
 
 23分にショートコーナーからエヌゾンジがヘディングシュートをクロスバーに当て、30分にもマリアーノのクロスをビトーロが頭で押し込むなど、セビージャは再三得点チャンスを迎える。
 
 そして31分、バスケスの左からのクロスに反応したビエットが相手DFより前でボールを受けて抜け出し、角度のないところからGKリバコビッチの股間を抜くシュートを決めて、セビージャが先制を果たした。
 
 ザグレブは守備に人数をかけるものの、相手のカウンターや縦パスで簡単にラインを乱すなど不安定で、対応が遅れてファウルを連発。また、自陣での不用意なドリブルからボールを奪われてピンチを迎えるなど、拙いプレーが多々見られた。
 
 そんなアウェーチームに致命傷を与えたのが、前半アディショナルタイムのストヤノビッチの退場劇。背後からビトーロの足をすくい2度目の警告を受けたプレーは、全く必要のないものだった。
 
 後半、ひとり減った相手に対し、セビージャは猛攻を仕掛ける。47分、それまで質の高いパスで好機を創り出していたガンソが、ドリブルで左から中央へ切れ込み、バスケスとのワンツーからシュート。これは枠を外したものの、ここからセビージャがシュートの雨あられを降らせる。
 
 56分には、ガンソの技巧的な浮き球パスでDFラインの裏に抜け出したビトーロがダイレクトボレーを放つも、GKの好守に阻まれた。
 
 その後も、バスケス、エヌゾンジ、ビエット、エスクデロと、あらゆるポジションの選手が次々にシュートを放つも、なかなかゴールネットを揺らせないセビージャ。しかし66分、ようやく決定的な次の1点を奪うことに成功する。
 
 左サイドからエスクデロがドリブルでペナルティエリア内に侵入し、ビトーロとのパス交換からゴール右隅に流し込んだのである。
 
 これで楽になったホームチームだが、直後にガンソが負傷で交代を余儀なくされる。そこで抜擢されたのが清武。75分、リーガ・エスパニョーラ第4節のエイバル戦以来、公式戦では9試合ぶりにピッチに立った。
 
 その5分後、セビージャはCKから、エヌゾンジが相手DFに競り勝ってのヘディングシュートで3点目。さらに87分には、マリアーノの右からのクロスを受けたベン・ヤーデルがゴール左隅に叩き込んで4点目を奪った。
 
 久々の出場でアピールしたい清武は、高めの位置取りをキープしながら、ゴールを意識した動きを見せる。88分にはタイミング良く前線に飛び出すも、エスクデロの縦パスにはあと一歩届かず。そしてアディショナルタイムには、左からクロスを入れるも、ビエットのシュートは枠を外れた。
 
 この直後に試合は終了。セビージャはワンサイドゲームを展開し、30本ものシュートを放って完勝を収めたが、ユベントスが引き分けたことで決勝トーナメント進出を決めることはできなかった。
 
 しかし、これで勝点を10に伸ばし、グループHの単独首位に浮上。グループステージ突破はほぼ確実であり、このクラブにとって代名詞とも言えるヨーロッパリーグとは、今シーズンは無縁で済みそうである。
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