マンU不振の主因はイブラヒモビッチにあり! データから浮かび上がる低調ぶり…

2016年10月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

チェルシー戦の地元紙採点はまさかの「2」。

チェルシー戦でも再三のチャンスを決めきれなかったイブラヒモビッチ。「期待しているものをもたらしてくれる」と語っていたモウリーニョにとっても、この男の不振には頭を抱えていることだろう。 (C) Getty Images

 10月23日(現地時間)に行なわれたチェルシー戦(9節)で、0-4と大敗したマンチェスター・U。10月2日のストーク戦からプレミアリーグでは実に3戦連続未勝利(2分け1敗)と思うように結果が出ていない。
 
 苦心が続くのは、チームだけではない。今夏にパリSGからフリートランスファーで加入したズラタン・イブラヒモビッチも9月10日のマンチェスター・C戦以来、国内リーグではゴールから遠のいている。
 
 先のチェルシー戦でも再三に渡って得点機を迎えるも、ネットを揺らすことができなかった(もちろん相手GKティボー・クルトワの好セーブもあった)スウェーデン人ストライカーは、地元紙の『マンチェスター・イブニング・ニュース』の採点において10段階評価で「2」を付けられて、チームの不振の原因だと酷評された。
 
 イブラヒモビッチは今シーズン、プレミアリーグで最多の45本のシュートを放っているが、過去5試合で迎えた30回の得点機でいずれも無得点……。シュート決定率は8.8%にまで低下しており、地元紙の指摘にも納得がいく。
 
 ちなみに現在リーグ得点王で、チェルシーのエースストライカーのジエゴ・コスタは過去27回の得点機で7得点と、効率良く得点を量産している。
 
 さらに英国メディア『スカイ・スポーツ』は、スポーツデータ収集会社『オプタ』がまとめたイブラヒモビッチの"ビッグチャンス"での決定力を紹介している。
 
 ここでの"ビッグチャンス"の定義は、1対1またはゴールから近い距離での得点機だが、そうした千載一遇のチャンスにおいても、イブラヒモビッチは7度のうち6回も外したと同メディアは伝えた。
 
 そのビッグチャンスにおいて得点した割合は、スタメン出場を続けているFWの中ではリーグ最低の14%だという。
 
 現在、プレミアリーグでは498分間も得点から見放されているイブラヒモビッチ。これは2006-07シーズンにインテルで記録した532分無得点に次ぐ自身最長時間で、過去6年では2010-11シーズンにミランで記録した391分を超え、最悪となる不名誉な記録となった。
 
 イングランドの過酷な日程下でも万全のコンディションで臨むために、イブラヒモビッチは専属の理学療法士ダリオ・フォート氏を雇っているが、やはり今月3日に35歳となった身体の衰えを抑えられないのか? ここ数試合は本来のキレを失っているのは紛れもない事実だ。
 
 開幕前には「俺はユナイテッドの神なる」と豪語していた男が迎えた、キャリアでも稀な不振――。このトンネルを脱した時、「お前はスペシャルじゃない」と揶揄されるジョゼ・モウリーニョとマンチェスター・Uも浮上のきっかけを掴むだろう。
 
 
●イブラヒモビッチと他選手の決定機創出割合
ズラタン・イブラヒモビッチ……14%(6本)
セオ・ウォルコット……40%(5本)
ジャーメイン・デフォー……44%(4本)
ロメル・ルカク……50%(4本)
 
※括弧内は決定機を外した本数
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事