ミラン、4年ぶり&8試合ぶりにユベントス撃破! 本田は出番なし

2016年10月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

相手のゴールが取り消される幸運とロカテッリの強烈な一撃!

大金星にミランの喜びは爆発。今シーズンのチームはこれまでと違うというところを、姿勢、内容、結果で示してみせた。 (C) Alberto LINGRIA

 10月22日(現地時間)、セリエA第9節でミランはユベントスを1-0で下した。
 
 3位という好位置で首位チームとの大一番を迎えたミランは、セリエAでは過去7試合連続、コッパ・イタリアを加えれば9試合連続でユベントスに黒星を喫しており、ここで雪辱を果たすとともに、勝点差を2まで縮めようという機運が高まっていた。
 
 試合は、開始直後からユベントスがミラン陣内に侵入してゴールに迫り、守っては厳しいプレッシャーを仕掛けて即座にボールを奪い取り、二次攻撃に繋いでいく。4分には、D・アウベスの右からのクロスをA・サンドロがダイレクトで合わせ、ファーストシュートを放った。
 
 アウェーチームの猛烈なプレッシャーの前に、開始からしばらくは、前にボールを運ぶことができなかったミランだが、6分にニアングが左サイドを抜け出してクロスを入れると、味方に繋がらなかったものの、これをきっかけにして徐々に盛り返していく。
 
 10分には再び左サイドのニアングがバルザーリとのマッチアップからクロスを入れ、これを中央で受けたバッカが右へ流し、スソがカーブをかけたシュート。GKブッフォンの好守に遭ったものの、直後にもロカテッリがフィニッシュまで持ち込むなど、積極的な姿勢を見せた。
 
 とはいえ、地力で勝るユベントスは、ミラン以上に攻め、多くの得点機を創り出す。12分にA・サンドロ、22分にディバラが惜しいシュートを放ち、31分にもカウンターから抜け出したディバラがGKの位置を見て頭上を越すロングシュートを放った。
 
 しかし、この31分のプレーで右足を痛めたディバラはプレー続行が不可能となり、クアドラードに交代。ディバラに苦しめられていたミランにとっては、幸運なアクシデントとなった。
 
 その5分後、ゴール前30メートルほどの位置でFKを得たユベントスは、ピャニッチが蹴ったボールが直接ネットを揺らす。ユベントスは喜んだが、リッツォーリ主審は副審に確認した後、ボヌッチらがオフサイドポジションにいたとして、一転、ゴールを無効とした。
 
 判定にも助けられ、ミランは前半を無失点で終了。開始直後はいつゴールを奪われてもおかしくない状態だったが、徐々に守備における出足が良くなり、プレッシャーをかけてボールを奪い、その後の攻撃に結び付けることができるようになった。
 
 後半もユベントスは攻勢。47分にはピッチを広く使ってボールを繋ぎ、D・アウベスのクロスにイグアインが合わせる(枠外)。クアドラードはたびたびドリブルで持ち込んで、ミドルを放った。
 
 対するミランは、しばらく防戦一方であったが、53分にニアングが左サイドを攻略して惜しいクロスを入れると、ここから攻撃の回数を増やしていく。
 
 そして65分、スソが右サイドの奥深くまで進んだところでボールを後方に戻すと、中盤最後尾から上がったロカテッリがこれを受け、ペナルティエリアに侵入したところで強烈なシュート。ボールは名手ブッフォンが守るゴールの左隅に突き刺さり、ミランが先制点を奪った。
 
 ホームチームのリードを許したユベントスは、同点を狙ってさらに攻勢を強めるが、ゴール前に堅固な守備ブロックを築いたミランの前に、攻撃ははね返さ続ける。逆に危ない位置でミランにボールを奪われ、再三カウンターの脅威に晒された。
 
 アディショナルタイムでケディラのミドルシュートをGKドンナルンマが横っ跳びでセーブした直後に試合は終了。近年は低迷が続くミランが首位を走るユベントスを下したことで、満員のサン・シーロは沸きに沸いた。
 
 2012年11月25日にロビーニョのゴールで1-0の勝利を飾って以来、リーグでは実に8試合ぶりにユベントスを破ったミラン。モンテッラ監督の下で着実な進歩を見せているチームが、幸運もあったとはいえ、大きな結果を残してみせた。一方のユベントスは、早くもリーグ2敗目となった。
 
 この試合、ミランは交代枠をポーリ、ゴメス、ラパドゥーラに使用。本田に出場機会は訪れなかった。今回の勝利で勢い付きそうなチームのなかで、本田もこれに乗り遅れたくないところだが……。
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