ブラジルのレジェンドも忠告…天才ネイマールが直すべき点とは!?

2016年10月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

世界でベストな存在ではないが、なれる可能性はある――。

相手を挑発したり、わざと大袈裟な倒れ方をしたりと、しばしば非難を受けるネイマール。それも「マリーシア」の範疇といえばそれまでだが、果たして今後は!?……。 (C) Getty Images

 10月6日のロシア・ワールドカップ南米予選で、ブラジルはボリビアに5-0の大勝を飾ったが、ここでネイマールは68分に相手選手の肘打ちによって流血して交代退場を余儀なくされ、さらにこの試合で累積3度目の警告を受けたことで、11日のベネズエラ戦は出場停止となった。
 
 この後、ネイマールに肘打ちを食らわしたボリビアのドゥクが「ネイマールは生意気過ぎる。彼には相手に対する敬意が足りない」と、逆に苦言を呈したというニュースが、世界に広まった。
 
 ドゥクいわく、肘打ちは「ネイマールが股抜きをしようとしたので、反射的に腕を開いたことで当たってしまった」と、故意ではないことを強調した上で、「彼は世界最高の選手だから、自分の優位性を誇示するような尊大なプレーはやめるべきだ」と主張した。
 
 ネイマールといえば、股抜きだけでなく、ヒールリフトでも、スペインではたびたび物議を醸し、相手から非難を受けても、「これが僕のスタイルだから変えられない」と意に介していない。
 
 これらのプレーが相手選手を侮辱する行為なのかどうかの議論はさておき、ネイマールがたびたび論争の中心に置かれるのは事実である。そのことが、彼を世界一の選手の称号から遠ざけているとの声は少なくない。
 
 ネイマールについては、国内でもこういった議論の対象になることがある。OBのなかにも苦言を呈する者は少なからずいるが、1970年メキシコ・ワールドカップでブラジルの優勝に大貢献し、ペレ、リベリーノらとともに栄光のメンバーとなったトスタンもそのひとりだ。
 
 視力の悪化によって26歳の若さで引退し、以降は医師として活動してきたインテリジェンス溢れる69歳の元・天才プレーヤーは、スペインの日刊紙『El Pais』の取材を受け、まずネイマールを高く評価した。
 
「ネイマールが天才であることは疑いようがない。スペクタクルな選手だ。万能のストライカーであり、シュートもうまく、当たりにも強く、プレーはスマートだ。それにスピードもある」
 
「現時点ではまだ、そこまでの域には達していないものの、ブラジルサッカー史上最高の選手であるペレを超える可能性も秘めている」
 
「ロマーリオ、ロナウドとはまた違ったタイプの選手であり、ネイマールはメッシのように、試合のなかで色々なプレーができる存在だ」
 
 このように称賛の言葉が続いたが、大先輩としての苦言、アドバイスも忘れなかった。
 
「しかし現時点で、彼は世界でベストな存在ではない。なぜなら、メッシやC・ロナウドという存在がいるからだ。ただネイマールには、彼らの上に行ける可能性がある」
 
「そのためには、改善しなければいけない点が幾つかある。特に重要なのは、自分をコントロールする力を身につけることだ。試合のなかで、感情を荒げてプレーが乱れたり、相手選手と諍いを起こしたりしてしまうことが、彼の場合は少し多いという印象がある」
 
 自らの哲学や信念などに則って行動でしているであろうネイマールにとって、これは耳の痛い話かもしれないが、果たして今後、こういった他人の声に耳を傾け、そのプレーや行動に変化が生じることはあるだろうか。

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