【柏】存在感を増す中谷進之介。「点を決められるCBになりたい」と語る20歳の目標はスペイン代表のあのDF

2016年09月26日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

クラブでの背番号は同じ4番。

中谷が今季奪った2得点は、いずれもセットプレーから頭で合わせたもの。甲府戦では無得点も、何度かゴールに迫った。写真:田中研治

[J1第2ステージ13節]柏1-0甲府/9月25日/日立柏サッカー場
 
柏の守備陣を束ねるのは、20歳の中谷進之介だ。チームは5試合負けなしと好調のなか、このディフェンスリーダーが存在感を増している。
 
「カウンターでやられないこと」を意識した甲府戦では、40分にダヴィのマークを外し、ピンチを招いたが、「1個危ない場面があって、あれもバラ君がカバーしてくれるかなというのもあったので、意思疎通の問題ですね。でもチーム全体としては良い守り方ができてたのかなと思います」と試合を振り返った。

無失点に抑えた守備の安定感もさることながら、最近はさらに攻撃面での貢献も光る。
 
甲府戦では無得点だったが、CKで空中戦の強さを発揮。何度かシュートチャンスを迎え、64分にはD・オリヴェイラのゴールにつながっている。
 
前節の神戸戦でも、CKからヘディングで得点を挙げるなど、184センチの身長とジャンプ力を生かして存在感を発揮。セットプレーのターゲットとして着実に地位を固めつつあるのだ。
 
「今日も自分のところで先に叩ければ良かったですけど、ディエゴ(・オリヴェイラ)が良い感じにこぼれ球を決めてくれたので助かりました」
 
甲府戦でのD・オリヴェイラの得点シーンを振り返り、自身が決めていれば、と反省を口にした中谷だが、同時にセットプレーに対して手応えも感じている。
 
「最近、(セットプレーは)自分たちの良い部分で、それを続けていこうと話しています。練習中から本番により近づけてできているので、中に入ってくる迫力も出てきました」
 
 守備面だけでなく攻撃面でも存在感を増している若きCBは、最後に声高らかに自身の目標とする選手を明かした。
 
「点を決められるCBになりたい。無失点で守れることもそうですけど、セルヒオ・ラモスみたいに試合を決められるCBになりたいと思っています」
 
セルヒオ・ラモスと言えば、スペイン代表の主軸を担うディフェンスリーダーで、所属するレアル・マドリーでは4番を背負う(中谷が柏で背負う番号と同じ)。さらにセットプレーから得点を奪い、試合を決められる勝負強さも兼ね備える世界屈指のCBだ。
 
試合を決められる選手に――。進化を続ける柏の背番号4に注目したい。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)

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