【ブンデス日本人の現地評】初スタメンの浅野が「旋風を巻き起こす」と評される活躍!一方、香川 が低調で、宇佐美はまたも出番なし…

2016年09月20日 山口裕平

「FWとして開花した」と絶賛されたフライブルク戦の大迫。

細貝とともにスタメンに名を連ねた浅野。決定的な仕事はなかったものの、能力の片鱗は見せ付けた。写真は前節のもの。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第3節、足首負傷からの復帰を果たしたドルトムントの香川は、ダルムシュタット戦(○6-0)で63分からの途中出場となった。
 
 チームは6点を奪う大勝を飾ったものの、自身は結果に絡めず。77分にはゴール前でシュートのこぼれ球を拾うが、シュートコースがなく決定機をモノにすることができなかった。
 
 負傷の影響でプレー時間が伸び悩んでいるが、「目の前の試合で結果を残していければ、必ず必要とされると思うので、しっかりと次の試合に集中したいと思います」と気持ちを切り替えていた。
 
 一方、今シーズン初先発を飾ったケルンの大迫はフライブルク戦で2点目をアシストする活躍を見せ、3-0の勝利に貢献。65分に途中交代となったが、チーム最多のスプリント数を記録するなど前線で走り回って攻撃を活性化させた。
 
 アシストのシーンでは、相手陣で高くバウンドしてルーズになったボールをDFとの競り合いを制して持ち込むと、中央でフリーになっていたビッテンコートに折り返してみせた。
 
 地元紙『エクスブレス』は「ヴォルフスブルク戦からFWとして完全に開花している」と大迫を絶賛し、2点の高評価を与えた。また『ビルト』紙も2点(少ないほど良い)を与え、高く評価している。
 
 フランクフルトの長谷部は、レバークーゼン戦(○2-1)に2ボランチの一角として、3試合連続の先発フル出場を果たした。
 
 前半には、抜け出した相手をエリア直前で掴んで止め、あわや退場かと思われるシーンがあったが、直前のプレーで相手チームのハンドがあったという判定になり、事なきを得ている。
 
 地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』は「ボールを失うことが多く、ベストフォームではなかった」と記し、「まぁまぁ」という評価を下した。『ビルト』紙の評点は3点だった。
 
 マインツの武藤は、アウクスブルク戦(○3-1)で66分から途中出場し、クロスのこぼれ球を左足先で押し込み、今シーズンのリーグ戦2点目をマークした。
 
 試合後、武藤は「途中出場の時は時間も短いからワンチャンス。どんなゴールでも泥臭く決めようと心掛けていた」と、ゴールへの強い気持ちをもってピッチに入ったことを明かした。
 
 一方のアウクスブルクの宇佐美は、2試合ぶりのベンチ入りを果たすも出番はなかった。
 
 ヘルタ・ベルリンの原口は、ホームでのシャルケ戦(○2-0)に左MFとして先発フル出場。この試合では直接ゴールに絡むことはできなかったが、2-0で勝利したチームは3連勝を飾り、首位バイエルンに勝点9で並んでいる。
 
 2部リーグでは、シュツットガルトの浅野が5節のカイザースラウテルン戦(○1-0)で先発デビューを飾り、78分までプレーした。
 
 得意のスピードで積極的に仕掛けるシーンが多く見られ、前半にはエリア内右から決定的なシーンを迎えたが、シュートは惜しくも左に逸れた。
 
 地元紙『シュツットガルター・ツァイトゥング』は、「この新加入選手は旋風を起こした。非常にスピードがあり、トリッキーな選手だ。この日本人は十分な能力があることを示した」と、非常にポジティブな印象を受けたようで、評点も2点と高かった。
 
 また、浅野のチームメイトであり、負傷からの復帰を果たした細貝は、ボランチとして先発フル出場。中盤で精力的に走り回っては相手のチャンスの芽を摘み、地元紙も「ピッチ中央でチームを安定させた」と記し、2点の高評価を与えた。
 
文:山口 裕平
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