メッシの思い出のクラブに衝撃! スタッフ宅がフーリガンに銃撃される

2016年09月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

スタッフだけでなく選手やその家族ですらならず者の照準に…。

故郷ロサリオのニューウェルスを愛するメッシ。2011年には記念試合で、思い出のクラブのホームスタジアムに立っている。 (C) Getty Images

 9月4日(現地時間)、アルゼンチン1部リーグのニューウェルスの秘書を務めるクラウディオ・マルティネス氏の自宅に、バイクで乗り付けた2人組が機関銃で30発あまりを放ったと現地メディアが伝えている。
 
 犯人は、アルゼンチン版フーリガンともいわれる過激な集団「バーラブラバ」と見られ、以前からマルティネス氏はこの組織に狙われており、自宅前には警護のためにパトカーが停まっていた。このパトカーも銃撃を受けたが、幸いにも乗っていた警官は無事だったという。
 
 アルゼンチンでは、バーラブラバ同士の殺傷沙汰だけでなく、クラブに対して多くの要求を付きつけ、受け入れられなければスタジアムの内外で暴力騒ぎを起こしてクラブに損害を負わせるという蛮行がかなり以前から繰り返されてきたが、同時にクラブのフロントを脅迫する行為も日常化している。

 フロントスタッフだけでなく、選手やその家族もバーラブラバのターゲットとなっており、かつてアトレティコ・マドリーやリバプールでプレーし、2006年ドイツ・ワールドカップのメキシコ戦でスーパーゴールを決めたマキシ・ロドリゲスも恐怖を味わったひとりだ。
 
 彼は2012年から、キャリアの原点であるニューウェルスに戻ってプレーしているが、昨年、彼の祖母の家に外から銃弾が打ち込まれるという事件が起こっている。

 ダービー前だったこともあり、ライバルのロサリオ・セントラルのサポーターの犯行という見方が当初は大勢を占めていたが、後に成績の悪さに怒ったニューウェルス・サポーターの仕業だとする説も有力視されるようになった。
 
 ニューウェルスといえば、かつてアルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナもプレーしたクラブであり、また現在、世界最高の選手であるリオネル・メッシがユース時代を暮らした、彼にとっては憧れであり、思い出のクラブである。
 
 先日、「いつかはニューウェルスに戻りたい」と語ったメッシ。ニューウェルスもまた、バルセロナとメッシの契約が切れたところで、オファーを出すことを考えているという。
 
「レプロソ」と呼ばれるニューウェルスの熱狂的なサポーターたちのなかの、一部のならず者たちによって、もはやサッカーの枠を超えた数々の凶悪な事件が引き起こされている状況に、メッシも心を痛めているに違いない。
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