【日本代表】J屈指のCB森重も国際舞台では…。本田の忠告どおり海外に出るべきか?

2016年09月03日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「良くも悪くも今の環境に慣れてしまっている自分はいる」

UAE戦にフル出場した森重。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[ロシアワールドカップ・アジア最終予選]日本 1-2 UAE/9月1日/埼玉スタジアム
 
 本田はUAE戦後、改めてJリーガーの海外行きを訴えた。

【W杯最終予選PHOTO】日本 1-2 UAE|本田の先制ゴールも痛恨の逆転負け
 
「Jリーグの選手がもっと海外に出て行く。何度も言ってますけど、それが(勝負強さなどを身に付けるための)必要なアプローチ。こうコメントすると、いつもJリーグを批判していると言われるんですけど、サッカーの質が違うんでね。別にJリーグの質が悪いというわけじゃなくて、まったく別の質なんですよね。別の質に慣れるということをしないといけない。国際大会では別の質と戦うのでね」
 
 確かに、国際大会はJリーグとは別の質だろう。例えば、Jリーグで屈指のCBと言われる森重もブラジル・ワールドカップのコートジボワール戦では失点に絡むなど、脆さを露呈した。今回のUAE戦でも、相手に球際で負けたり"Jリーグではあまり見られない光景"を目の当たりにした。
 
 では、森重本人はJリーグと国際舞台にいわゆるギャップを感じているのか。ワールドカップ・アジア最終予選の前に訊いた以下の質問──「Jリーグの試合では森重選手が1対1の局面で圧倒しています。世界を体感するという意味では、やはり海外移籍が有効手段なのでは?」──からは、森重のスタンスが見えてくるだろう。
 
「良くも悪くも今の環境に慣れてしまっている自分はいます。代表活動で覚えた危機感も、時間が経つにつれて薄れていく。Jリーグという環境でしか考えられなくなってしまうところがあるので、そうした甘さは排除すべきだと思います。
 
海外移籍については北京五輪を戦った頃(08年)から言われていますし、チャンスがあればもちろんチャレンジしたい。でも、タイミングなどいろんなものが噛み合わないと成立しないので……。多少なりとも難しい部分はあります」
 
 森重の葛藤が垣間見える回答でもあるだろう。
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