【日本代表】「1回、2回のミスが命取りに」。最終ラインを束ねる吉田麻也の決死の覚悟

2016年08月30日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

経験者だからこそ、「最終予選の難しさを理解している」。

UAE戦を3日後に控えた8月29日にチームに合流。クラブでは十分な出場機会を得られていないが、「良いプレシーズンを過ごせたので、コンディションは良いと思います」と語る。写真:徳原隆元

 所属するサウサンプトンでは定位置を掴めていないが、日本代表では代えの利かないディフェンスリーダーとして君臨し、周囲からの信頼も厚い。ワールドカップ出場を目指す最終予選の厳しさも経験済みで、「より落ち着いて、この予選に挑める」と準備を進めている。
 
 もっとも、経験者だからこそ、「最終予選の難しさを理解しているつもり」だ。なによりも「初戦に勝つことが大事」であり、「ワールドカップに行くという目標に向かって、みんなで同じ方向に進んでいくこと」と一致団結を呼びかける。
 
 2次予選の全8試合では、ひとつの失点も許さなかった。最終予選でも同じ結果を得られるとは限らないが、「いつもブラジルとやるような気持ちで」試合に臨むつもりでいる。
 
「2次予選からやっているように、後ろをコンパクトにまとめて、組織で相手にスペースを与えないこと。相手のキーマンに対しては、しっかりプレスをかける」
 
 6月のキリンカップの2試合では計4失点を喫した。今のハリルジャパンは守備面に小さくない問題を抱えている。そうした不安を払拭する意味でも、また勝点3を確実なものとするためにも、初戦のUAEを相手にひとつのゴールも許すわけにはいかない。
 
「1回、2回のミスが命取りとなる戦いになってくると思う」
 
 90分間、自分たちのやろうとする守備を最後まで遂行できるか。ノーミスでシャットアウトできるか。DFとしてのプライドを懸け、決死の覚悟で、吉田はUAE戦のピッチに立つ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事