【日本代表】本田圭佑がUAE戦に見出す勝利+αの“使命”

2016年08月29日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「個人的にコンディションは悪くないし、心身ともに準備はできている」。

練習当日に帰国したため、練習はランニングやフットバレーなど軽めのメニュー。UAE戦までの残り2日間で、攻守の気になる部分をピントイントで突き詰めるという。 写真:徳原隆元

 本田圭佑にとって、3度目のワールドカップ・アジア最終予選が始まる。
 
 今年6月のキリンカップを故障欠場し、代表の公式戦出場は同3月の2次予選・シリア戦が最後。所属するミランでも今季リーグ戦は開幕から2試合出番がなく、コンディションの不安は否めない。
 
 それでも、本田は「一時期より良くなってきていて、個人的には悪くない」と現状をポジティブに捉える。
 
「問題ないというふうにしないと試合に出るべきじゃない。心身ともに準備はできているつもりです」
 
 ただ、「練習と本番は違う」ことは重々承知している。9月1日のUAE戦まであと2日と残された時間は少ない。「ぶっつけ本番」(本田)に近い状況で、すべてを確認することはできないだけに、「優先順位を決めて臨まないといけない」と説く。
 
「練習試合と違って、本番では戦術的な駆け引きもある。自分の中ではシンプルに、攻撃の気になっているところ、守備の気になっているところから、ひとつふたつを他の選手と共有していくことくらいならできるかなと」
 
 UAEは2か月に渡って合宿しており、連係を含めたチームの完成度はかなり高いと推測される。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が要注意人物に挙げるMFオマル・アブドゥラフマンを筆頭に、タレント力も決して侮れない。
 
 本田も「身体能力の高い選手も増えてきて、戦えるメンツになってきた」と警戒する。とはいえ、勝たないといけない相手であり、大事な初戦を落とすわけにはいかない。
 
「ある程度、自分たちが主導権を握れるなかで、引いた相手をどう崩すのか。2次予選でも出たテーマで、今回もその延長線上にある。前(のポジション)で出る以上、結果が求められていると思うので、得点に絡む働きをしたい。僕として、立ち上がりの段階で自分のペースに持っていきたいですね」

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