2023年9月の日本戦でA代表デビュー
今冬にドルトムントから1年半ぶりに復帰したグロス。さっそく重要な戦力として奮闘している。(C)Getty Images
「カォルーー!!!」
クラブ公式サイトに掲載された一本の動画に、冬の移籍市場でドルトムントから電撃復帰したパスカル・グロスの姿があった。私服姿のグロスの先には、笑顔で迎える三笘薫がいた。表記は「Kaoru」だが、グロスの発音は「カルー」に近い。二人は握手し、ハグを交わした。
そして、主将のルイス・ダンク、GKジェイソン・スティールといった、ブライトンで古くからプレーする仲間たちとも会話を交わす。1年半ぶりに復帰したグロスを中心に、4人は自然と笑みがこぼれた。
ドイツ人のグロスは2017年、イングランド2部からプレミアリーグに昇格したばかりのブライトンにドイツから移籍した。当時を知るクラブ番記者のアンディ・ネイラー氏によると、「加入当時のグロスは創造性豊かなトップ下の選手だった」という。
しかしシーズンを重ねるごとに、目立っていったのはユーティリティ性。本職のトップ下はもちろん、セントラルMFや両サイドバック、ウイングをこなすマルチープレーヤーに進化していった。そんなグロスを、サポーターは親しみを込めてこう呼んだ。ドイツ人にちなんで「カイザー(皇帝)」と。
一方の三笘がブライトンに復帰したのは2022年夏のこと。ベルギーのユニオンSGへのレンタル移籍を経て、イングランド南部ブライトンの一員になった。
クラブ公式サイトに掲載された一本の動画に、冬の移籍市場でドルトムントから電撃復帰したパスカル・グロスの姿があった。私服姿のグロスの先には、笑顔で迎える三笘薫がいた。表記は「Kaoru」だが、グロスの発音は「カルー」に近い。二人は握手し、ハグを交わした。
そして、主将のルイス・ダンク、GKジェイソン・スティールといった、ブライトンで古くからプレーする仲間たちとも会話を交わす。1年半ぶりに復帰したグロスを中心に、4人は自然と笑みがこぼれた。
ドイツ人のグロスは2017年、イングランド2部からプレミアリーグに昇格したばかりのブライトンにドイツから移籍した。当時を知るクラブ番記者のアンディ・ネイラー氏によると、「加入当時のグロスは創造性豊かなトップ下の選手だった」という。
しかしシーズンを重ねるごとに、目立っていったのはユーティリティ性。本職のトップ下はもちろん、セントラルMFや両サイドバック、ウイングをこなすマルチープレーヤーに進化していった。そんなグロスを、サポーターは親しみを込めてこう呼んだ。ドイツ人にちなんで「カイザー(皇帝)」と。
一方の三笘がブライトンに復帰したのは2022年夏のこと。ベルギーのユニオンSGへのレンタル移籍を経て、イングランド南部ブライトンの一員になった。
三笘とグロスは2シーズンを共に戦い、イタリアの智将ロベルト・デ・ゼルビ監督の下で華麗なアタッキングフットボールを奏でた。グロスの在籍時、三笘はドイツ人MFをこう評していた。
「どのポジションでもプレーできますし、どこでも高いクオリティを見せています。潤滑油のように、他の選手の間(あいだ)に立って、味方の選手のクオリティをうまく引き出しています。しかもアシストもたくさんできる。僕もたくさん助けてもらってますし、貢献度は計りしれないです」
興味深いのは、グロスの経歴だ。
21歳からプレーしたドイツのインゴルシュタットでは、3シーズンをドイツ2部で戦った。その後の2シーズンは、ブンデスリーガで活躍。26歳でブライトンに加入したものの、ドイツのA代表歴はまったくなかった。
このままA代表と無縁のキャリアで終えると思われたが、ブライトンで次第に評価を高め、2023年9月に行なわれた強化試合の日本戦でA代表デビューを飾った。この時、なんと32歳。英メディアが「おとぎ話」と評したように、グロスは遅咲きの苦労人だ。
そして、このままブライトンで現役を終えるのでは──。誰もがそう思っていた矢先の24年夏、グロスは「幼い頃からのファンだった」というドルトムントへの移籍を発表した。7シーズンにわたって在籍したブライトンを去ったのだ。
そのグロスが、今冬の移籍市場で1年半ぶりにブライトンへ復帰した。ドルトムントでは出場機会に恵まれず、そんな状況にあったドイツ人MFに、ブライトンが白羽の矢を立てた。中盤のカルロス・バレバには移籍報道が出ており、チームとしてはMFの穴を埋める必要があったからだ。
1月2日に移籍が決まり、翌3日のバーンリー戦でベンチメンバー入りを果たした。グロスによると、「移籍が決まりそうだ」と分かったのは12月31日で、その2日後にイングランドに渡ったという。
「どのポジションでもプレーできますし、どこでも高いクオリティを見せています。潤滑油のように、他の選手の間(あいだ)に立って、味方の選手のクオリティをうまく引き出しています。しかもアシストもたくさんできる。僕もたくさん助けてもらってますし、貢献度は計りしれないです」
興味深いのは、グロスの経歴だ。
21歳からプレーしたドイツのインゴルシュタットでは、3シーズンをドイツ2部で戦った。その後の2シーズンは、ブンデスリーガで活躍。26歳でブライトンに加入したものの、ドイツのA代表歴はまったくなかった。
このままA代表と無縁のキャリアで終えると思われたが、ブライトンで次第に評価を高め、2023年9月に行なわれた強化試合の日本戦でA代表デビューを飾った。この時、なんと32歳。英メディアが「おとぎ話」と評したように、グロスは遅咲きの苦労人だ。
そして、このままブライトンで現役を終えるのでは──。誰もがそう思っていた矢先の24年夏、グロスは「幼い頃からのファンだった」というドルトムントへの移籍を発表した。7シーズンにわたって在籍したブライトンを去ったのだ。
そのグロスが、今冬の移籍市場で1年半ぶりにブライトンへ復帰した。ドルトムントでは出場機会に恵まれず、そんな状況にあったドイツ人MFに、ブライトンが白羽の矢を立てた。中盤のカルロス・バレバには移籍報道が出ており、チームとしてはMFの穴を埋める必要があったからだ。
1月2日に移籍が決まり、翌3日のバーンリー戦でベンチメンバー入りを果たした。グロスによると、「移籍が決まりそうだ」と分かったのは12月31日で、その2日後にイングランドに渡ったという。