「ブラジル相手に...」日本代表で注目を浴びる同期の活躍が、湘南DF松村晟怜の成長の糧に「見習わなければいけない」

2025年12月01日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

ニヤリと笑って言った。 「間違いないです」

松村(右)は鈴木淳(左)と湘南時代の同期。日本代表でも活躍する元チームメイトからの刺激を成長の糧にしている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 躍進する同期から大きな刺激を受けて、着実に成長を続ける男がいる。

 11月30日、湘南ベルマーレはJ1第37節で清水エスパルスとレモンガススタジアム平塚で対戦。44分の小野瀬康介のゴールを守り切り、1-0で勝利した。

 J2降格は決まっているが、36節のアルビレックス新潟戦(5-2)に続く白星で、今季2度目の連勝となった。この2試合でハイパフォーマンスを見せたのが、3-1-4-2の左ストッパーで先発した松村晟怜だ。

 松村は2022年に帝京長岡高から湘南に加入するも、プロ初年度はJ1でピッチに立ったのは1試合だけ。2年目は怪我もあって出場ゼロ、3年目は6試合の出場と、難しい時期が続いていた。

 ただ、今季は武器の左足のキック精度や課題だった守備の強度に磨きをかけ、少しずつ出番を増やし、清水戦で14試合目の出場を記録。終盤戦でさらに頼もしさを増し、定位置を掴みかけている。

 松村は新潟戦、清水戦での個人としての充実ぶりを次のように語る。

「試合に出させてもらって、展開を見ながらプレーできるようになっています。今日(清水戦)で言えば、ボールを持つ時間が長かったので、縦だけでなく横も使いながら、落ち着いてゲームを進められるように意識しました。また守備でも、(清水には)乾(貴士)選手ら良いタレントがたくさんいるなかで、頭を使って守れて、それが上手くいったので、収穫は大きかったです。

 チームとしてはJ2降格という悔しい結末になりましたけど、個人としては昨季よりも出場を重ねられています。開幕からコンディションが上がらず、苦労した時期もありましたが、最後に出番をもらえて、自信をつけられているので、1年半でJ1に戻ってくるために、来季につながる良い締め括り方をしたいです」
 
 先発の機会も増えているが、その要因として、今夏に湘南を退団し、現在はデンマークのコペンハーゲンと日本代表でプレーしている同期の存在を挙げる。

「僕は前に出る守備があまりできていなかったんですけど、代表でジュン(鈴木淳之介)がブラジル相手にガツガツ前に出て、積極的に足を出して止めているシーンを見ました。自分も一緒にやっていたので、湘南時代から見てきた部分でもあるし、改めて見習わなければいけないと感じた。そういった部分がプレーに出たからこそ、この2試合にスタメンで使ってもらえたのかなと。

 ついこの前まで一緒にやっていた選手が次々とステップアップしていて、悔しさもありますけど、しっかりと向き合わなければいけない部分。僕も同じような舞台に立てるように、日々頑張りたいです」

 松村と鈴木淳、そして主将の鈴木章斗も含め、22年に高卒で湘南に加入した同期だ。湘南で切磋琢磨を続けてきたなかで、昨季にブレイクした鈴木淳は、今では欧州で研鑽を積み、森保ジャパンでも活躍している。

 そんな同期の飛躍に、松村の闘志に火がついたようだ。「鈴木選手にできるなら、松村選手にもできますよね」と投げかけてみると、松村はニヤリと笑いながらこう言った。

「間違いないです」

 松村が、現時点では先を行くライバルと肩を並べる日を心待ちにしたい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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