運動能力はチームでトップクラス。「自分はまだ爆発し切れていない」U-17田中義峯は南ア戦を前に「ワクワクした気持ちが大きい」【現地発】

2025年11月14日 松尾祐希

1学年下の和田の活躍に刺激

186センチのサイズを誇るCB田中。中学時代はバスケ部にも所属した。写真:松尾祐希

 昨年10月、CB田中義峯(浦和ユース)は初めて日の丸を背負った。U-17アジアカップ予選(=U-17ワールドカップの一次予選)が終わった直後の代表活動。当時のU-16日本代表はコアメンバーの拡充を目ざしており、そのなかでの招集となった。だが、思うようなプレーはできず、アピールし切れなかった。「緊張で何もできなかった」という田中の言葉からも、悔しさが見てとれた。

 それから約1年。4月のU-17アジアカップ(U-17ワールドカップの最終予選)は出場できなかったが、浦和ユースで2年生ながら主軸となり、トップチームで2種登録され、練習にも参加。目覚ましい成長を遂げてU-17ワールドカップのピッチに立った。

 グループステージ第2節のニューカレドニア戦に先発出場。押し込む展開が続くなか、3バックの中央でパス回しの起点になるなど上々のパフォーマンスを披露した。しかし、チームは最後まで得点を奪えず、まさかのスコアレスドロー。続くポルトガルとの3戦目(2-1)は、初戦のモロッコ戦(2-0)と同様、ベンチから戦況を見守った。

 そのポルトガル戦では、浦和ユースのチームメイトで1学年下のMF和田武士の活躍に刺激を受けた。和田は35分に強烈なミドルシュートで先制点を奪ってみせる。「武士がポルトガル戦であれだけのプレーをしたのに、自分はまだ爆発し切れていない。次の試合に出たら、全部出し切って爆発させたい」と意欲を燃やす。

 15日に行なわれるラウンド32の相手は南アフリカに決まり、チームは12日のトレーニングから本格的に対策をスタート。先発で出られるかはまだ分からないが、田中はイメージを膨らませている。

「前線はスピードがめちゃくちゃある。その前に後ろの選手で潰したり、警戒すべき10番の選手に寄せたり、常にリスク管理をしながらプレーしたい」
 
 また、パス回しの起点となるべく、相手のプレッシャーを回避しながらボールを動かしたいとも話す。

「ハイプレスで来る相手。スピードを出してプレスをかけてくるのは映像を見て理解したので、自分の立ち位置を少し変えながら常に前を見てプレーしたい」

 中学時代は福岡の街クラブに籍を置き、学校ではバスケットボール部に所属。今でも迫力満点のダンクシュートはお手の物だ。チームトップクラスの運動能力を持つ男のポテンシャルが、南アフリカに対してどこまで通用するのか。「ワクワクした気持ちが大きい」とは田中の言葉。186センチの大型CBのプレーから目が離せない。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

【画像】どこもかしこもデザイン刷新! 世界各国の北中米W杯"本大会用ユニホーム"を一挙公開!

【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介

【記事】「国歌をしっかり歌って」森保一監督が試合前、選手に伝えた"大切なこと"。『君が代』の重みと日本人の誇り
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事