代表復帰に向けメッシ説得工作開始! これに否定的なマラドーナは母国の五輪敗退にも言及

2016年08月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「バウサとサッカー協会は事を急ぎ過ぎている」(マラドーナ)

周囲の喧騒をよそに、新シーズンに向けて順調に調整を進めているメッシ。代表キャリアについては、果たしていかなる決断を下すのか。 (C) Getty Images

 コパ・アメリカ・センテナリオでの決勝敗退の後、リオネル・メッシは代表引退を宣言して、母国アルゼンチンだけでなく、世界に衝撃を与えた。
 
 これに対し、すぐに一般市民だけでなく、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領や、レジェンドのディエゴ・マラドーナらも、まだ29歳の「世界最高の選手」の引退撤回を求める声明を出している。
 
 そんななか、アルゼンチン代表監督に就任したばかりのエドガルド・バウサがバルセロナに渡り、メッシも出場して2点を決めたジョアン・ガンペール杯(サンプドリアに3-2で勝利)を視察。そして、メッシ、同じく引退を発表したハビエル・マスチェラーノと会談の場を持った。
 
 アルゼンチンの『Ole』によると、バウサ監督は「メッシとはサッカーの話だけで、代表復帰に関することには触れなかった」と語っており、「数日中に改めてメッシに電話をする予定だ」とのことである。
 
 9月6日(ウルグアイ戦)、11日(ベネズエラ戦)にロシア・ワールドカップ南米予選を控え、登録メンバーの提出が今週金曜日ということで、バウサ監督としてはこの時点で行動を起こしたわけだ。
 
 この件に対し、マラドーナは「メッシはこの時点では首を縦には振らないだろう。いずれ、彼には代表に戻ってきてもらわなければならないが、アルゼンチン・サッカー協会やバウサは事を急ぎ過ぎている。彼らには、他にやらなければならないことがあるはずだ」と語っている。
 
 レジェンドが指摘するのは、フリオ・グロンドーナ会長が2014年に亡くなって以来、機能不全に陥っているサッカー協会を回復させること。メッシもコパ・アメリカの大会期間中に、これを訴えていた。
 
 メッシが引退を表明したのはサッカー協会に対する抗議の意味があると語るマラドーナは、リオデジャネイロ・オリンピックでアルゼンチンがグループステージで敗退したのも、「訳の分からないメンバーを送り込んだ」サッカー協会に全ての責任があると断言する。
 
 ちなみに、リオ五輪での代表監督は、1982、86、90年と3度のワールドカップに出場し、86年にはマラドーナとともに世界制覇に貢献したフリオ・オラルティコエチェアであり、大会直前に監督に就任した際には、86年の栄光のメンバーに協力を要請していた。
 
『El Grafico』によると、マラドーナは旧友の声に応えて「バスコ(オラルティコエチェアの愛称)を助けようと連絡を取った。リオに駆けつける用意もあった」というが、オラルティコエチェアからは丁重にお断りの返事があったとのことである。
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