【SBSカップ】プロ入り有力の市船CB杉岡大暉。インターハイ優勝の立役者が肌で感じた世界レベルと東京五輪への想い

2016年08月12日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

「世界相手にどう対応するかは、まだ良くできていない」

代表のユニホームを身に纏い、90分間奮闘した杉岡。コスタリカとの戦いを振り返り、課題と充実感を口にした。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[SBSカップ第2試合]U-19日本代表0-1U-19コスタリカ代表/8月11日/藤枝総合運動公園サッカー場 ※前後半40分ハーフ
 
 激闘が繰り広げられたインターハイが終了して1週間余り。市立船橋高のDF杉岡大暉はU-19日本代表の一員としてU‐19コスタリカ代表との初戦でスタメンに名を連ね、CBの一角でフル出場を果たした。
 
「やっぱり代表に来たらこうやって世界のチームと戦えるし、レベルが高い環境でもあるので、本当に勉強になる。楽しいというか、高い次元でチャレンジできる。ほんとに良い機会だなと思います」
 
 こう充実感を口にした若きCBは、先のインターハイで市立船橋高の全国制覇に大きく貢献。後方からのビルドアップや、181センチの体格を生かした力強い守備を披露するとともに、主将としてリーダーシップを発揮しながら、最終ラインを統率した。
 
 戦いの舞台が変わり、代表のユニホームを身に纏って先発したこの日も、ポテンシャルの高さを随所に感じさせながら、コスタリカの攻撃陣に上手く対応。結果的に敗れたとはいえ、大きく崩された場面は少なく、まずまずの出来だったと言える。
 
 もっとも、本人に納得した様子はなく、「一人ひとりの技術の高さはホントにあるし、身体能力もあるので、そういう相手に対してどう対応するかというのは、まだ良くできていない」と、レベルの差を痛感。世界が相手となれば必然的に一瞬の判断力、1対1の対応にしても、さらなるレベルアップが求められる。
 
 ただ、こういう場を経験できたことは、杉岡にとって貴重な財産なのも確かだ。「高校ではまずないレベルで、自分の成長につながる相手」と相まみえた感触は、必ずやこの先に活きてくるに違いない。日本を率いる内山篤監督が「(若い世代が)本当の真剣勝負を経験する回数が少ない。可能性のある選手に、そういう経験をさせてあげなきゃいけない」と力説したように、世界との真剣勝負を重ねながら成長を遂げていくべきひとりなのは間違いないだろう。

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