広島が初の「8・6」ホーム戦で勝利! 森保監督は「大好きなサッカーに携われることに感謝」

2016年08月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

決勝点のP・ウタカは「すべての広島の人々に捧げる試合」

開始2分に、青山からの絶妙なロングパスをP・ウタカが技ありのトラップから左足でゴールに流し込む。ふたつの高度な技巧で生まれたスーパーゴールだった。(C) J.LEAGUE PHOTOS

[J1・第2ステージ7節]広島 2-0 名古屋 8月6日/Eスタ

 年間勝点で4位の広島が、8月6日に初めてホームで行なわれた試合で、勝利を飾った。

 71年前の8月6日、広島に原爆が投下され、多くの市民の命が奪われた。そんな特別な日に行なわれた試合で、森保監督は選手たちをこんな言葉でピッチに送り出した。

「8月6日は広島にとって71年前の原爆投下があった特別な日。そういう出来事を経て、今の世の中があり、我々は自分たちの大好きなこと、サッカーに携われている。そのことに感謝して試合に臨もう」

 そんな指揮官の言葉に応えるかのごとく、広島は立ち上がりからエンジン全開。2分、怪我から復帰した青山から最終ラインの裏に抜け出したP・ウタカにピンポイントのロングパスが通る。スピードを落とさず絶妙なトラップで前を向いたP・ウタカは、左足でゴール右に流し込んだ。広島が立ち上がりの先制点で、14戦未勝利と残留争いにあえぐ名古屋の機先を制する。

 さらに、22分には柴﨑のCKに、ニアサイドに入った宮吉が頭で合わせ2点目。広島が2-0とリードして前半を折り返した。

 後半に入ると、名古屋も永井のスピードを活かした攻撃で突破口を開き、チャンスを作り出す。だが、決定的なシーンも何度か生み出したものの、広島の守護神・林が好セーブを連発。2試合連続でゴールを割ることはできなかった。

 結局、最後まで粘り強くゴール前で凌ぎ切った広島が無失点で、初めての「8・6」ホーム戦を勝利で飾った。決勝点を挙げたP・ウタカは、「このメモリアルな日にプロとしてできることは、良いパフォーマンスをお客さんに見ていただくこと。すべての広島の人々に捧げる試合になった」と語った。

 年間4位の広島は年間勝点を40に伸ばし、今節敗れた同3位の鹿島に6ポイント差と迫った。
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