悔しくて岡田監督を「股抜きしてやった(笑)」。18歳の小野伸二は、準備不足を指摘されW杯デビューはお預け。紐を結ばず「チャンスがなくなった」

2025年09月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジャマイカ戦で79分に途中出場

弱冠18歳で98年フランスW杯に出場した小野氏。(C)SOCCER DIGEST

 初めてのワールドカップ。その舞台に立てるチャンスを"一度は"逃してしまった。元日本代表MFの小野伸二氏が、鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルで1998年フランス・ワールドカップを振り返った。

 浦和でプロ1年目の98年に、18歳でA代表入りを果たし、フランス大会に臨むメンバーにも選出された。初戦のアルゼンチン戦(0-1)は出番なし。続くクロアチア戦(0-1)もベンチスタートだったが、出場できる可能性があった。しかし...。

「フランスはすごく暑かった。で、(スパイクは)真っ黒で、熱を吸収して熱かったから、紐をほどいていた。それで(フィジカルコーチの)フラビオに『準備しろ』と言われて、紐を縛っていたら、(出なくても)『大丈夫』って。準備ができていないって。チャンスがなくなった」

 ベンチで戦況を見つめ、「こうした方がいいんじゃないか」と自分なりにイメージを膨らませていた。そこで声がかかり、「よし行くぞ!」と喜んだが、準備不足を指摘されて、クロアチア戦のピッチには立てなかった。
 
 翌日に岡田武史監督から「お前、準備ができていないからなぁ」と言われたという。その日のトレーニングでは最後にゲームが行なわれ、指揮官も参加。小野氏が「(岡田監督を)股抜きしてやったんだよね(笑)。ちくしょうって(笑)」と回想。このエピソードに鈴木氏も爆笑した。

 なお、最後のジャマイカ戦(1-2)では、しっかりとスパイクの紐を結び、ベンチでスタンバイ。79分に途中出場し、待望のW杯デビューを飾った。

 フランス大会で得たものを鈴木氏から問われると、小野氏は「自分の中では、やっぱり悔しさだよね。11分間という短い時間、短いと言っても、その時(18歳)に体験できる時間ではないのかもしれないけど、でも悔しさの方が強かった」と神妙に語った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】小野伸二が語るフランスW杯&ワールドユース準優勝

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