「何のためにテストマッチをしたのか」メキシコと三笘薫にがっかり…ブラジル人記者が9月シリーズを斬る!「次のチャンスはないかもしれない」選手は?【日本代表】

2025年09月10日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「もっとできるチームだと。メキシコにはすごくがっかりした」

森保ジャパンは1分1敗、未勝利でアメリカ遠征を終えた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 来夏の北中米ワールドカップに向けて、森保一監督のもと強化を進める日本代表は今月、アメリカ遠征で2つの親善試合を実施した。

 連勝して弾みをつけたいところだったが、現地6日にメキシコ代表と0-0で引き分け、9日にアメリカ代表に0-2で完敗。未勝利で終わった。

 今回の2試合で見えた課題と収穫、そして森保ジャパンの現在地は――。日本を熟知するブラジル人ジャーナリスト、チアゴ・ボンテンポ氏に話を訊いた。

――◆――◆――

――まずはメキシコ戦の振り返りからお願いします。率直にどんな印象を受けましたか?

「アメリカでの開催でしたが、実際はアウェーのような試合でした。ですから最初はもっと難しい展開になると思っていました。しかし、日本はよく守備をしていましたし、プレッシングも思っていたよりできていました。ただ、ゴールだけが奪えませんでしたね。

 実は、メキシコがあまり攻撃したくなかったように見えました。失点したがらなかった。メキシコは日本を怖がっていた印象です。日本も親善試合なので、そこまでリスクを冒すことは考えていなかった。攻撃の時もそこまで強くはいかなかった印象です。

 観客にとっては、少しつまらない試合になってしまいましたね。個人的にメキシコはもっとできるチームだと思っていたので、メキシコにはすごくがっかりしました」
 
――メキシコ戦から中2日で、先発を入れ替えて臨んだアメリカ戦はどうですか?

「アメリカ戦で先発を全員変えましたが、森保ジャパンにとって、このようなことは初めてではありません。親善試合では、1試合目と2試合目で大幅にメンバーを入れ替えたことは過去にもありました。

 これまでは、ほとんどのメンバーを変えてもチームとしてのプレーはあまり変わらないことが多かったので、今回もそれを期待していました。スターティングメンバーが発表された時、メキシコ戦のようにボールを保持して試合をコントロールできるだろうと思いましたが、キックオフの時から全然できませんでした。

 最初からアメリカの方が上で、日本はボールを持った時にミスが非常に多かったです。アメリカのプレッシングが上手かっただけでなく、日本が多くのミスを犯してしまい、ほとんどの選手が自分の実力を出せなかったと思います。

 試合が進んでも、森保監督はあまり交代をしませんでした。勝つことよりも、(普段)控えの選手に時間を与えたいという印象を受けましたね」

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