「つい最近まで大学生でしたが」怪物級ルーキーが東京V戦で衝撃ゴール。完成度の高さに指揮官も絶賛「欠かせないプレーヤー」

2025年08月24日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「色んなポジションも、得点もアシストもできる」

東京V戦で圧巻のプレーを披露した中村。(C)SOCCER DIGEST

 最終ラインの裏に抜け出した若きアタッカーがGKをかわし、そこから冷静に左足にボールを持ち替えて、見事なコントロールショットでゴールを決めた直後、正直、言葉が出なかった。

 0−1と敗れたヴィッセル神戸戦から中2日での東京ヴェルディ戦、疲労が蓄積されているはずなのに、サンフレッチェ広島の中村草太はなぜこんな衝撃ゴールを奪えるのかと、無言で感心すると同時に識者の河治良幸氏の言葉を思い出した。

「中村選手の最大の持ち味は90分トータルの運動量と最後まで落ちないインテンシティ。E-1選手権は途中出場のみでそれを発揮できませんでしたが、是非、森保監督にはどこかで90分使ってほしいです」

 中村本人曰く「疲労はあった」そうだが、それでも圧巻のゴールである。ドリブル中にDFに足をかけられても踏ん張れる力、GKをいとも簡単にかわす技術、そこからDFの動きを冷静に読む判断力、そしてしっかりと決め切る力。大卒ルーキーとは思えない完成度の高さを見せつけた得点シーンでもあった。
 
 そんな中村をミヒャエル・スキッベ監督は次のように絶賛した。

「つい最近まで大学生でしたが、今はチームで重要な役割を果たす選手になっています。色んなポジションも、そして得点もアシストもできますから、欠かせないプレーヤーです」

 指揮官のコメントを、中村は「監督が使ってくれるので成長できています。自分だけでここまで来たわけでないので、チームメイトに感謝しながらやっていきたいです」と謙虚に受け止めている。

 中村はルーキーイヤーでここまでリーグ27試合出場(1792分プレー)、5ゴール、6アシスト。"怪物級"の成績からも、チームに「欠かせないプレーヤー」という事実が分かる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

【動画】中村草太"DF無力化の理不尽ゴール"

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