【川崎】クラブ新記録6戦連発の小林悠。湘南戦のゴールは偶然の産物だった!?

2016年07月31日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「彰悟が『悠くん変わって』って言ってきて」。

「身体が小さいけど、ボールを奪われないところとか、シュートの時にすごくリラックスしてるところ」をジュニーニョに学んだと語る小林(11番)。まさにそれを生かしてゴールを量産している。(C)SOCCER DIGEST

[J1第2ステージ6節]湘南2-3川崎/7月30日/Shonan BMWスタジアム平塚
 
 第2ステージに入ってから、小林悠が止まらない。1節の仙台戦のゴールを皮切りに、現在6試合連続で得点中。5試合連続というジュニーニョの記録を塗り替え、クラブ新記録を樹立した。

 小林は「(クラブの歴史に名を刻んだことは)すごく嬉しく思います。僕自身もジュニーニョはすごく大好きな選手でしたし、そこを越えられたというのはすごく嬉しいですし、これから少しでも伸ばせるように頑張りたいと思います」と喜びを露わにした。
 
 6発目となった湘南戦のゴールは、60分、右サイドからのCKが起点となった。橋本の蹴ったボールに後方から走り込み頭で合わせた。小林は流れの中からヘディングで決めることはあれど、CKからの得点は今季初だった。

 それもそのはず。普段であれば、川崎のプレースキックは、上背のある谷口に合わせるのがお決まりだからだ。小林のポジショニングに『なぜそこに!?』と思った人も少なからずいるだろう。しかし、この日は違った。試合後、小林がその理由を語った。
 
「(谷口)彰悟がCKで飛び込む場所だったんですけど、彰悟が「悠くん変わって」って言ってきた。そしたら、ボールがたまたま僕のところに来て……。あれは本当に(橋本)晃司くんのボールが良かったですし、うまくヘディングできたので良かったです」
 
 実はこの6発目は、谷口との打ち合わせから生まれた偶然の産物だった。
 
「試合が終わったあと、彰悟には『サンキュー』って言いました。彰悟は『変わらなかったら俺が決めてたのにな』って言ってましたけどね」
 
 漂々と語る小林だが、記録がかかっている試合で、しかも今季初となるCKからのヘディングを決めてしまうところに、好調ぶりを感じる。
 
「もっともっと(数字を)伸ばしていければと思いますし、とにかく怪我しないでやれれば獲れると思うので、そこだけ集中して頑張りたいと思います」
 
 運も味方につけた小林が、どこまで記録を伸ばすのか。より一層注目したい。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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