コロンビア五輪代表FWの決勝弾! ナシオナルが27年ぶりに南米を制す

2016年07月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

コロンビア・サッカーの特長に加え、試合運びも巧かった王者。

攻守に巧さと強さを見せ付けたナシオナル。この試合のようなプレーができれば、レアル・マドリーも大いに苦しむことだろう。 (C) Getty Images

 7月27日(現地時間)、リベルタドーレス・カップ決勝の第2戦が行なわれ、ホームチームのアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)が1-0でインデペンディエンテ・デル・バジェ(エクアドル)を下し、27年ぶりの南米制覇を果たした。
 
 第1戦はインデペンディエンテのホームで1-1の引き分け。この大会ではアウェーゴール・ルールが採用されないため、第2戦を制した方が栄冠を手にする構図だった。
 
 開始数十秒でいきなりナシオナルのボルハが決定機を掴み、これはゴールマウスを大きく外れたものの、試合はホームチームのペースで進むこととなる。
 
 前線のボルハをはじめ、2列目のベリオ、トーレス、モレノによる素早く正確、かつ的確なパスワークは、いとも簡単にインデペンディエンテの守備陣を切り裂き、再三ゴールに迫った。
 
 そして、8分にナシオナルは貴重な先制点を奪う。FKから、ポストにはね返されたボールをコロンビア五輪代表FWでもあるボルハが詰めたのである。
 
 ますます勢い付いたナシオナルは、30分にトーレスが強烈なミドルを放った他、32分からは左サイドを攻略して再三チャンスを作り出した。
 
 対するインデペンディエンテは時折、フリオ・アングロが右サイドを破ってチャンスを作るも、ナシオナルの堅い守備に阻まれ続ける。34分にはホセ・アングロが抜け出して得点機を迎えるも、シュートはわずかにクロスバーを越えた。
 
 後半、今度はインデペンディエンテが開始直後にチャンスを得る。登場したばかりのウチュアリがうまく抜け出して相手ゴール前に迫ったが、最後のところでDFにシュートを阻まれた。
 
 ここからしばらくは、アウェーチームの攻勢が続いたものの、GKアルマーニを中心にしたナシオナルの守備陣はこれに冷静に対処。序盤の危険な時間帯を乗り切ることに成功する。
 
 後半は無理をしなくなったナシオナルだが、それでもインデペンディエンテよりも多くのチャンスを創出。52分にベリオ、61分にボルハ、71分にモレノ、そして75分にもボルハが得点機を迎えた。
 
 個人技とパスワークによる強力な攻撃と堅い守備というコロンビア・サッカーの特長の他、抜群の試合運びの巧さを備えたナシオナルは、危なげなく1点を守り切り、タイムアップの瞬間を迎えた。
 
 1989年(当時はナシオナル・メデジンと表記)に名将マツラナの下、イギータ、エスコバル、アルバレス、トレジェス、ウスリアガといった多くの名手たちを擁して南米を制して以来、2度目のリベルタドーレス杯優勝を果たしたナシオナル。地元大観衆と至上の喜びを分かち合った。
 
 南米王者は12月、27年前のトヨタカップの雪辱(ミランに延長戦の末に0-1で敗戦)初の世界制覇を目指して、冬の日本に到来する。
 
◇各大陸の王者
欧州:レアル・マドリー(スペイン)
南米:アトレティコ・ナシオナル(コロンビア)
北中米:クラブ・アメリカ(メキシコ)
オセアニア:オークランド・シティ(ニュージーランド)
アフリカ:10月21~23日決定予定
アジア:11月26日決定予定
開催国枠(日本):12月3日決定予定
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