【リオ五輪】久保の五輪参加をクラブ側が拒否。手倉森ジャパンに非常事態

2016年07月28日 小田智史(サッカーダイジェスト)

久保が招集不可となれば、鈴木らバックアップメンバーが昇格する可能性も。

スイスリーグ開幕戦で今季初ゴールを挙げた久保。不在となれば、大きな痛手だ。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 7月27日、久保が所属するスイスのヤングボーイズが、「FW久保裕也をリオ五輪に送らないことを決めた」と公式サイトで発表した。
 
 久保はリーグ開幕戦、チャンピオンズ・リーグ予備予選を経て、すでにブラジル入りしている代表チームに合流する予定だった。
 
 しかし、そのチャンピオンズ・リーグ予備予選3回戦の第1戦、アウェーでのシャフタル・ドネツク戦で同僚のスウェーデン人FWのアレクサンデル・ゲルントが左膝を負傷。怪我は重度の模様で、前線の駒不足を懸念したクラブは久保の五輪派遣を拒否する旨の声明を発表した。
 
 霜田正浩ナショナルチームダイレクターが27日朝に急遽、交渉のためスイスへ飛んだが、リオ五輪ではクラブに選手派遣の義務がなく、日本側は強制することができない。JFAからの正式な発表はないが、久保が出場を断念する事態となると、バックアップメンバーのFW鈴木武蔵やMF野津田岳人の昇格、あるいはFIFAに提出した予備登録35人内の選手との入れ替え(編集部・注/初戦の24時間前まで入れ替えが可能。予備登録にも補充可能な選手がいない場合はJOCに提出したロングリストから、それでもいない場合は、それ以外から認められる)の可能性が浮上する。
 
 日本は現地27日にブラジル4部のCSセルジッペと練習試合を行ない、1-1で引き分け。24日のスイスリーグ開幕戦となるザンクト・ガレン戦で今季初ゴールを挙げるなど調子を上げていたストライカー久保が招集不可となれば、本大会に向けて非常に痛い事態となる。
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