中止→開催の“ドタバタ劇”もバルサのフリック監督はリスペクトを強調 「日本というすばらしい国で試合ができてよかった」

2025年07月28日 尾池史也(ワールドサッカーダイジェスト)

「日本には行かないと聞いていたが…」

来日中止騒動についての心境を明かしたフリック監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 7月27日にノエビアスタジアム神戸で開催されたチャリティーマッチで、ラ・リーガ王者のバルセロナとJリーグ王者のヴィッセル神戸が対戦。バルサが3-1で勝利した。

 一時は「プロモーターによる重大な契約違反」を理由に、バルサは試合参加の中止を発表していたが、後日「中止にした原因となった問題を解決した」ことで、無事に試合が開催された。

 この二転三転の"ドタバタ劇"に、現場の責任者であるバルサのハンジ・フリック監督はどんな思いを抱いたのか。試合後の記者会見で語ってくれた。

「日本には行かないと聞いていたが、コーチングスタッフと夕食をとっている最中に、やはり日本に行くと連絡を受けた。たしかにサプライズではあったね」と、当事者ならではの心境を吐露。

 

 今回の"騒動"で、予定していた2日間のトレーニングができなかったようで、さらに「前半の45分間は湿度も高くて本来のプレーができなかった」と、選手のコンディション管理に苦労した様子を見せた。

 それでも、ドイツ人指揮官の口から出たのは感謝の言葉だ。

「こういった試合は、クラブ同士の話し合いで決まっていくものだ。急遽来日となったが、我々現場の人間にできることは、試合に向けて最善の準備をすることだけ。多くの関係者の尽力により、日本というすばらしい国で試合ができてよかった」

 現場の責任者としては、スケジュールがより過密になったことに物申したい気持ちもあるだろう。それでも嫌な顔ひとつせず、日本へのリスペクトを語ったフリック監督。彼が送り出した選手たちのプレーが子どもたちに夢を与え、日本サッカーの未来につながるはずだ。

取材・文●尾池史也(ワールドサッカーダイジェスト編集部)


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