FC町田ゼルビアの昌子源が「なんで勝ったんやろ」と振り返ったように、７月20日の東京ヴェルディ戦は内容だけで判断すれば負け試合だった。特に前半はボールを保持される時間帯も多く、町田の選手にイライラが募る展開だった。

　そうした背景もあって、前半、３バックの一角を担った菊池流帆が相手CBにプレッシャーをかけるシーンもあった。そのアクションについて、同じCBの昌子源は以下のように持論を展開しつつ、"心の声"も教えてくれた。

「流帆はマイボールにするために考えているはずです。ただ、僕らからすると『何しとんねん! 体力使うだけや!』と。案の定、彼はボールを取れずに、『はあ、はあ、はあ』と息を切らして最終ラインに戻ってきました」
 

　苦しい前半をスコアレスに乗り切ったことが結果的に勝利に繋がったと、昌子は考えている。

「相手のミスに助けられた部分もあるけど、前半にゴールを与えなかったのが大きかった。後半いけるぞとなって（１−０で）勝った。これもサッカーです」

　苦しみながらも東京Vを下してリーグ５連勝、キャプテンの昌子は「一つひとつ積み重ねるだけです」と冷静な口調で言っていた。果たして、チームはどこまで勝点を伸ばせるか。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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