「えっ、FWが左SB?」台湾戦でのサプライズ采配。指揮官の狙いは?【E-1/なでしこジャパン】

2025年07月09日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

6月のブラジル女子代表戦でも

なでしこジャパンを勝利に導いたニールセン監督。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

「えっ、FWが左サイドバック?」

 驚いたのは、ニルス・ニールセン監督の采配だろう。

 2025年7月9日、E−1選手権を戦うなでしこジャパンが台湾女子代表と対戦。システムは4−1−2−3で、先発メンバーは以下のとおりだ。GKが浅野菜摘、4バックは遠藤優、石川璃音、三宅史織、矢形海優で、アンカーが北村美羽。インサイドハーフは滝川結女と成宮唯、3トップが愛川陽菜、高橋はな、山本柚月だった。

 スタメンに初招集4人(北村、滝川、矢形、愛川)が名を連ねた以上に着目すべきは、左サイドバックの人選だ。そこに本来はFWの矢作を抜擢したのである。

 ニールセン監督は6月のブラジル女子代表との連戦でも攻撃色の強い山本、千葉玲海菜、清家貴子のサイドバック起用を示唆し、その狙いを次のように説明していた。
【動画】見事な代表デビュー弾2連発
 
「なでしこジャパンでは、どちらのポジション(左右のサイドバック)も攻撃的なスタンスが求められます。ウインガーがサイドバックにコンバートされても共通点が多いので馴染みやすいと考えています」

 台湾戦のなでしこジャパンは最終的に4−0と勝利。左サイドバックの矢形は何度もオーバーラップを仕掛け、22分には愛川のパスから先制点を決めている。指揮官の起用に結果で答えた矢形、E-1選手権の残り2試合の活躍次第では"サイドバック"として評価を高めるかもしれない。

 今後、"FWのサイドバック起用"はニールセン体制下のスタンダードになりそうだ。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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